事業部視点で紐解くアルムナイ採用。GSKが考えるアルムナイの強みと期待

GSKグループ(以下、GSK)は2024年8月にアルムナイネットワークを立ち上げました。アルムナイと継続的な関係性を持つことを重要視し、そうしたつながりを再入社やブランディング、社外コミュニケーションなど多様な価値創出につなげることを目指しています。

GSKでは、アルムナイが再入社して活躍するカルチャーが浸透しており、これまでも多くのアルムナイの再入社を受け入れ、その活躍を社外へ発信してきました。今回は過去にアルムナビで取材させていただいた再入社社員3名の上長にあたる皆さまをお招きして、「なぜアルムナイの採用に至ったのか」「再入社後のアルムナイならではの活躍ぶりをどう捉えているか」など、再入社を受け入れる側の視点でお話を伺いました。

オフィスでほほ笑むGSK社員3名

スペシャリティケア事業本部長 大山 功倫 氏(写真中央)
スペシャリティケア事業本部 マーケティングディレクター 濱田 修多 氏(写真左)
オンコロジー営業 課長 小野 雅人 氏(写真右)

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※過去にグラクソ・スミスクライン株式会社及びヴィーブヘルスケア株式会社に在籍していた方専用のネットワークです。

アルムナイ採用の経緯とアルムナイならではの価値

再入社について語るGSK社員大山氏

ーー大山さんは、元アルムナイであり再入社社員のKさんの選考にも関わっていたとお聞きしました。今回、どのような経緯で採用に至ったのでしょうか。

大山:Kさんは2012年から2015年までの3年間、私のチームメンバーとして共に働いていました。Kさんとは退職後も定期的に連絡を取り合っていたのですが、ある時Kさんから「もう一度、GSKでのキャリアを考えたい」と相談をいただきました。
彼は転職後の会社でGSK時代よりも職位を上げたビジネスユニットのヘッドとして活躍されており、GSKへの再入社はその職位を降りることを意味しました。そんな重要な選択だったこともあり、私からも丁寧に誠意を持って今のGSKの状況や私のチームメンバーとして任せたいポジションについてお話させていただいたところ「喜んで!」とお返事をいただき、選考に進んでいただくことになりました。

ーー大山さんにとってKさんが再入社を希望してくれたことにどのような意義を感じられましたか。

大山:彼にとって「もう一度働きたい」と思っていただけるほどの3年間を共に過ごせていたということが素直に嬉しかったです。しっかり外の会社のことを知ったうえで私のチームを選んでもらえて、とても光栄です。
また、彼の転職してからの成長は著しく、他社でビジネスユニットのヘッドを経験したことによって以前よりも全体を俯瞰してさまざまなことを見られるようになっていると感じました。

ーーアルムナイだからこそ、スムーズに採用へつながったことは何かありますか。

大山:選考の前段階から「彼ならGSKのカルチャーにフィットするだろう」と確信を持てたことです。通常の中途採用では、特にカルチャーマッチの見極めが難しく、相互理解に向けてかなりの時間を費やしたとしても、入社後にギャップを感じられてしまうことがあります。
その点、Kさんは新卒からGSKに在籍しており私も長い間一緒に働いていたので、マッチするイメージがしっかりと湧きました。Kさんとしても、自分がGSKの人たちとやっていけるだろうか、という心配はなかったと思います。


ーー濱田さんはKさんの一次面接を担当し、Kさんの直属の上長としてもお仕事をされていたとお聞きしました。一次面接をした際に感じたことを教えてください。

濱田:私はKさんのお名前は存じ上げていましたが一緒に仕事をしたことはなかったので、マーケターとしてどのような仕事をするのか、どのようなお人柄なのかなどを知るべく、フラットに面接しました。
その中で、GSKを退職後に培った戦略をリードするポジションとしてのご経験やグローバルなインタラクションがある環境での業務実績、製品理解や英語力などをお聞きして、率直に今のGSKでも活躍いただけるだろうと感じました。
そこに加えて「カルチャーフィット」というベースがあるので、とても魅力的だと思いました。

再入社について語るGSK社員濱田氏

ーー「カルチャーフィット」に加えてGSK退職後に多様な経験を積んで成長していることが、ポイントということですね。

濱田:そのとおりです。実は私は、他にもGSKアルムナイを採用したことがあります。その方は元々同じチームで1年半ほど一緒に働いていて、能力や人柄は申し分なく、かなり信頼をしていました。それに加えて、当時私のチームに必要だったビジネスデベロップメントやビジネスディールの経験を他社で積んでおり、まさにうってつけの人材でした。再入社は「チームで活躍してくれる確信」を持てることが受け入れる側の視点では非常に大きなアドバンテージになると思います。

再入社した社員の活躍と貢献について

再入社について語るGSK社員小野氏

ーー再入社したSさんの現在の活躍について、上長である小野さんの視点で教えてください。

小野:私とSさんが在籍しているオンコロジー営業 東日本リージョン 東京都心エリアは、昨年立ち上げたばかりの組織で、中途採用で入社したメンバーが多くの割合を占めています。入社1年未満のメンバーも多い中、SさんはGSKの社風や文化の理解を活かして、チームのカルチャーを作るような役割を担ってくれています。
また、システムや仕事の進め方の理解度の高さにも助けられています。私自身、中途入社でGSKに来ているためよくわかるのですが、新しい会社のシステムやその会社ならではの仕事の進め方を理解するだけでも苦労するものです。その点、SさんはGSKを熟知しているため、再入社後早期に業務をキャッチアップしてくれています。
他にも、社内にネットワークがあることもかなりのアドバンテージだと思っています。自身の業務遂行で困らないだけではなく、Sさんのネットワークを新しいメンバーに紹介してくださっており、そのおかげで他のメンバーの立ち上がりも早くなっていると感じています。

ーー大山さん、濱田さんはGさんとKさんのご活躍をどのように捉えていますでしょうか。

大山:Gさんは前職時代に複数ブランドのマーケティングリードやチームマネジメントなど、マーケター、マネジメントどちらにおいてもキャリアを積まれています。その上で、再びGSKでチャレンジしたい、と思ってもらえることはとても嬉しいことですし、GさんはまさにGSK時代の経験や社内の理解をベースに前職時代の経験を掛け合わせることで、以前よりも大きなバリューを出してくれています。

濱田:社内のダイバーシティを生み出すという観点でも、GさんやKさんのようなアルムナイは貴重な存在だと感じています。中途採用を積極的に行っている中で、今のGSKにはない価値観や強みを持ち込んでいただけることを非常に期待しているのですが、その中でも特にアルムナイはGSKのカルチャーという土台があったうえで「こういう視点は今のGSKに必要なのではないか」などの提案をしてくれます。私がGさんやKさんと一緒に働く中で、そういった組織づくりでの貢献度の高さも日々実感しています。

アルムナイネットワークに対する期待とメッセージ

ーー今後、GSKアルムナイネットワークへ期待することを教えてください。

大山:退職後もGSKとアルムナイの信頼関係が続く場になればお互いにとって良いと思います。Kさんがもう一度私のチームに戻ってきてくれたのは、GSK時代からの信頼関係が退職後も続いていたからだと思っています。個人のつながりだけでなく、GSKが公式に取り組むアルムナイネットワークを通じて退職後の信頼関係を続けられれば、再入社やビジネスパートナーとしての協業など、お互いにとっての価値を創ることができるのではないでしょうか。

小野:私のメンバーにはSさん以外にも再入社したアルムナイがいるのですが、その方が「外に出たことでGSKの良さがわかった」と言っていたことがとても印象に残っています。アルムナイネットワークがアルムナイと社員の架け橋となることで、新卒から長くGSKにいる社員はアルムナイから外の情報を知ることができますし、アルムナイとしてはGSKの最新情報を知ることができれば、再入社をより具体的に検討しやすくなるはずです。

ーー最後にアルムナイの方々へメッセージをお願いします。

小野:GSK退職後に得た経験は必ず皆さんのキャリアにとって有意義なものになると思います。皆さんが望むキャリアに向けてお仕事をされる中で、GSKアルムナイという肩書を最大限に活用していただけるととても嬉しいです。その先にもし「GSKに戻る」という選択肢があるなら、GSK退職後の経験を活かして活躍いただけることを期待しています。

濱田:GSKではダイバーシティを歓迎するカルチャーが形成されつつあります。再入社して活躍している社員も他社で活躍しているアルムナイも、GSKのダイバーシティにとって重要な役割を担ってくれるはずです。アルムナイの立場からすると「今すぐ再入社できるわけではないが将来的に興味はある」「自分は受け入れられるのだろうか」とさまざまな事情や不安があるのではないかと思います。まずは気軽にGSKアルムナイネットワークに参加していただき、前向きな関係性を続けることで、お互いにとって価値のある場所となるのではないでしょうか。

大山:GSKはここ数年でかなり大きく変化しています。退職理由は皆さんそれぞれあると思いますが、退職当時に課題だと感じていた部分が解決されていることもありますので、GSKを転職の際の選択肢として考えていただけると嬉しいです。アルムナイだからこそ近くの現役社員に気軽に相談してみてください。また一緒に働けることを楽しみにしています。

※過去にグラクソ・スミスクライン株式会社及びヴィーブヘルスケア株式会社に在籍していた方専用のネットワークです。