アルムナイステッカーに、カレッジリングやクラスリング……。海外の大学では、卒業すると「Alumni(アルムナイ=同窓生)」となり、オリジナルアイテムを身に付けて出身大学をアイデンティティーとして示す文化があります。
アルムナビを運営するハッカズークの代表・鈴木はカナダのマニトバ大学を卒業しており、こうした文化への親しみから、日本の企業向けに「アルムナイステッカー」を作成しました。
今回は、「アルムナイステッカーキャンペーン」の裏ストーリーとして、海外のアルムナイ文化についてお伝えします。
※アルムナイステッカーキャンペーンは現在終了しております
海外の大学生協は規模が違う!オリジナルグッズの数々
日本の大学でも、生協に行けばオリジナルグッズが売られていますよね。ですが、海外(特に欧米)の有名大学はその規模がケタ違いです。
まるでお土産ショップのようなハーバード大学生協
この広さ!大学生協というより、お土産ショップのようですよね。名門大学ともなると、遠方からわざわざグッズを買いに訪れる人もいるほどなんです。
ハーバード大学のグッズはもはやブランド化していて、一般客の来店も多いようです。ロゴ入りのトレーナーや帽子のほか、化粧品や食品なども揃えており、学業守りとして親から子どもへのプレゼントにも人気があるとか。
おしゃれな外観のブリティッシュコロンビア大学生協
カナダのブリティッシュコロンビア大学の生協は、まるで雑貨屋さんのようなおしゃれな雰囲気。海外の大学では、普段から大学のロゴ入りアイテムや文房具を愛用する人が多く、種類も豊富に揃えています。
普段着としても人気があるUBCパーカー
定番のマグカップのほか、ゲームやPC関連グッズからルームウェアやショーツまで揃えています。なかでも気軽に着られるパーカーは人気が高く、普段着として学外でも着ている学生が多いのだとか。
愛校心の強さが表れていて、大学をいかにアイデンティティとして捉えているかがわかります。
>>参考: ハーバード大学 The Coop / ブリティッシュコロンビア大学 BOOK STORE
出身大学は一生モノ!アルムナイステッカーの文化
数ある大学グッズのなかでも、もっとも手軽に使えるのが「ステッカー」です。
車のバンパーに貼られたアルムナイステッカー
車社会のアメリカやカナダでは、出身大学のステッカーを車のバンパーに貼るのがスタンダード。学生時代から貼る人もいれば、卒業後に出身大学のアルムナイステッカーを貼る人もいます。
通常の大学ステッカーとアルムナイステッカーは、厳密には区別されているわけではありませんが、「●● UNIVERSITY ALUMNI」と入っているものもあります。卒業生だとわかるように、あえてこれを選ぶ人もいるんです。
アルムナイ文化に影響しているのはスポーツチーム?
こうした文化の背景には、大学ごとのスポーツチームの存在があります。
日本にも早慶戦などがあるように、北米の郊外の大学ではみんなで一丸となれるスポーツに力を入れていることが多く、チームや大学への思い入れも格段に強いのです。
代表の鈴木自身も、車で近くのコンビニでステッカーを見て話しかけられ「お前そっちの大学か!」といった会話をしたことが何度かあります。
マニトバ大学のバイソンズ/テキサス大学のロングホーンズのロゴ
欧米の大学では、種目に限らずすべてのスポーツチームに同じ名称がついています。マニトバ大学なら「バイソンズ」、テキサス大学なら「ロングホーンズ」というように。動物がモチーフになっていることが多く、グッズにもその動物があしらわれています。
有名大学のアルムナイステッカー5種紹介
では、アメリカの大学のアルムナイステッカーをいくつか見てみましょう。大学ごとに色も形も様々です!
ミシシッピ州立大学
米国ミシシッピ州オックスフォードに本部を置く、ミシシッピ州立大学のアルムナイステッカー。えんじ一色のシンプルなデザインで、伝統ある大学らしくオーソドックスなデザインですね。
コロラド州立大学
こちらはコロラド州立大学のアルムナイステッカー。マスコットのラム(種雄羊)があしらわれています。
コロラド州立大学のキャンパス内にはこのラムのブロンズ像があり、フットボールやバスケットボールの大会には、ラムの着ぐるみや本物のラムが登場することもあるそうです。
メンフィス大学
テネシー州にあるメンフィス大学のマスコットは虎。スポーツチームは「Tigers(タイガース)」で、特にバスケットボールが強い大学です。
デフォルメされたイラストが多いなか、Mから乗り出すタイガーが妙にリアルなのがポイント。
ネブラスカ大学
ネブラスカ大学のステッカーは、黒ベースのクールなデザイン。ネブラスカ大学のスポーツチームは「ハスカーズ」といって、ネブラスカ州出身者の俗称である「HUSKER」から取られています。
セントラルフロリダ大学
フロリダ州オーランドにあるセントラルフロリダ大学。黒地にゴールドの高級感のあるデザインですね。
チーム名&マスコットは「UCF Knights」で、ナイト(騎士)をモチーフにしています。1970年に学生たちの投票によって決められたとか。大学によっていろんな歴史があるようです。
魔法学校ホグワーツ
中にはこんなものまで……?ハリー・ポッターに登場する魔法学校「ホグワーツ」のアルムナイステッカー。よく見ると箒がクロスされ、993年創立と書かれています!
アメリカの大学のステッカーを中心に紹介しましたが、ハリー・ポッターの発祥はイギリス。こんなパロディが生まれるほど、ヨーロッパでも浸透している文化のようですね。
どの大学も、大学のサイト上のオンラインショップから、いつでもアルムナイステッカーが購入できるようになっています。
ライバル意識や所属意識の強さが、ステッカー文化に反映されていることがわかりました。
アルムナイステッカーだけでなく、指輪まで!
出身大学を示すグッズは、ステッカーだけではありません。もうひとつ定番のグッズとして、カレッジリング/クラスリングと呼ばれる「指輪」があります。
こちらが、鈴木がいつも身に付けている、カナダのマニトバ州立大学のリングです。スポーツのチャンピオンリングの形をしていて、存在感のあるデザインです。
アルムナイリングを注文するためのカタログ
リングはもらえるわけではなく、希望者が自分で注文して購入するアイテムです。卒業前になるとカタログからデザインを選びます。
鈴木のリングはスタンダードな形ですが、サイズやストーンの色、刻む文字など、自分の好きなようにカスタマイズできるのです。
デザインはカスタム可能!自分だけのリングが作れます
ストーンをつけるかどうかも選べ、女性向けには細いデザインのものもあります。卒業年数やメジャー(専攻)を入れることができ、お値段もカスタマイズ次第で数万〜数十万円の幅があります。
ステッカーと違いアクセサリーとして身に着けられるので、ビジネスシーンでもリングをきっかけに出身大学の話が弾んだり、パーティーなどでも会話のネタになったりしてくれます。
日本ではステッカーを貼る人はいても、指輪まではなかなかない文化ですよね。
企業のアルムナイ(出身者)にもこの文化が必要です!
このような文化背景から、ハッカズークが提供する「企業のアルムナイステッカー」は生まれました。
海外ではすでに、大学だけではなく企業の出身者も「Alumni」として扱う空気が根付いています。辞めてしまったからさようなら、ではなく、卒業後もずっとつながり続けることでお互いにとってよい循環が生まれます。
出身大学の話は気軽にできても、出身企業となると少し気を遣ってしまいますよね。気軽に聞きづらかったり、そもそも話が及ぶきっかけがあまりなかったりするかもしれません。
この機会損失をなくすために、企業のアルムナイステッカーの企画を実施しました。
先行して作成した3社のアルムナイステッカー
こちらがハッカズークで作成したアルムナイステッカー。左から、モバイルファクトリー様、レジェンダ様、セプテーニグループ様です。海外の大学ステッカーのような雰囲気、出ていますよね?
記事内で紹介した海外のアルムナイステッカーを参考に、デザインはすべて自社で行っています。ちなみに、Googleで「Alumni Sticker」と画像検索をすると、さりげなく紛れ込んでいますのでチェックしてみてくださいね(笑)。
以上、海外のアルムナイステッカー&リングの文化をご紹介しました。出身企業をアイデンティティにして、ビジネスコミュニケーションを円滑にしていきましょう!