近年HR・人事業界で注目を集める「アルムナイ」。企業の退職者、卒業生、OB/OGを指す言葉で、1月15日の日経新聞朝刊では『電通、中途退職230人とタッグ つながる「アルムナイ」』と題した記事が企業面に大きく掲載されました。
本記事では、アルムナイについて理解を深めたい方におすすめの書籍をご紹介!制度を検討したい人事担当者の方はもちろん、これからのキャリアについて考えたい個人の方もぜひ参考にしてみてください。
「アルムナイ」について書かれた本
ALLIANCE――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用
終身雇用の時代が終わったこれから先の「人と企業の新しい関係」を、ビジネス特化型SNS『LinkedIn』の創業者が「信頼」というキーワードを基に提唱する本。
監訳者の篠田真貴子さんによる前書きは「退職によって会社との関係は終わる?」という問いかけからスタート。第7章は『会社は「卒業生」ネットワークをつくろう』、第8章は『「卒業生」ネットワークを活かすには』と、アルムナイについて言及されています。
企業がアルムナイとつながる意味はなんなのか。アルムナイネットワークはどんな価値をもたらすのか。まさにアルムナイ入門編とも言える一冊です。
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コーポレート・アルムナイ 企業と離職者で築くこれからの関係性
パーソル総合研究所が発行する組織・人事課題に関する専門情報誌の特別号『HITO REPORT vol.9』のテーマは「コーポレート・アルムナイ」。
2300人を対象に行った調査データや識者インタビュー、企業やアルムナイ個人への取材などを基に、企業のアルムナイに関する施策の実態やメリット、ポイントなどが紹介されています。
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また、2300人を対象に行った「コーポレート・アルムナイ(企業同窓生)に関する定量調査」の結果はこちらからダウンロードが可能です。
「アルムナイ」の重要性を裏付ける本
LIFE SHIFT
人生100年時代の生き方のモデルケースを提示したベストセラー。
「教育、仕事、引退」というこれまでの単一的な人生から、マルチステージ化していく中で、個人が古巣企業とつながりを持ち続けることはどのような意味を持つのか。
そして、多様化していく個人の生き方の変化に、企業はどう対応していけばいいのか。「辞める=関係がなくなる」という考え方を見直すことの重要性も見えてきます。アルムナイに限らず、未来の個人と企業の新しい関係性を考える際の必読書です。
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フリーエージェント社会の到来 ――組織に雇われない新しい働き方
変化が大きい今の時代、一つの会社・仕事に自分のリソースを全て費やすのではなく、複数のプロジェクトや企業・組織に参加しながら、ネットワークを広げる重要性が増していると本書は指摘します。
いわば個人のフリーランス化が進む中、より大切になるのが個人の信頼。個人同士のつながりからビジネスが発生したり、フリーランスの不安や孤独を補いあったりといった横のネットワークの存在感が増加。その一つとして、アルムナイも重要な要素です。
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【提言ブック】マルチリレーション社会ー多様なつながりを尊重し、関係性の質を重視する社会ー
リクルートワークス研究所の研究・調査などを取りまとめたレポート。つながりの多様性や質が重視されるこれからの時代を「マルチリレーション社会」と名付け、5カ国でのアンケート調査や、40社もの企業の分析、専門家へのインタビューなどを通じ、新たな社会像を提案しています。
その中で将来のキャリアにつながる人間関係の一つにアルムナイが上げられています。
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ネットワークやコミュニティに関する本
WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜
『君たちはどう生きるか』『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』を仕掛けたメガヒット編集者であり、オンラインサロン『コルクラボ』を主宰する佐渡島庸平さんの著書。さまざまなコミュニティの事例が紹介されています。
アルムナイネットワークに所属する人は「同じ企業出身」という共通点を持っているものの、在籍時期や年数、当時の所属部署や職種、年齢や現在の属性など、年代や経歴はさまざまです。
人によっては「知らない人が多いネットワーク」であり、そこに対して安心・安全をどう担保するのか。持続可能なネットワークとして運営するにはどうしたらいいのか。そのヒントが得られる一冊です。
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