横浜銀行を退職後、会社経営やファンドでの経験を経て再入社に至った上野さんの想いとは

2023年2月にアルムナイネットワークの運営を開始した株式会社横浜銀行(以下、横浜銀行)。そこでM&Aアドバイザーとして活躍する上野さんは、一度は同行を退職した後に再入社した行員の一人。そんな上野さんに、横浜銀行を退職後、会社経営や投資会社での勤務を経て横浜銀行にカムバックした経緯や横浜銀行の魅力を伺いました。

>>「もう一度横浜銀行グループで働きたい」に応える。横浜銀行がアルムナイネットワークを立ち上げた想いとは。

株式会社横浜銀行
上野さん

※過去に株式会社横浜銀行、浜銀ファイナンス株式会社、浜銀TT証券株式会社、株式会社浜銀総合研究所に在籍していた方専用のネットワークです

横浜銀行を退職後、雇われ社長に挑戦

—これまでの経歴を教えてください

2008年に新卒で横浜銀行に入社し、営業店の融資窓口や法人渉外業務を担当していました。もともとM&Aに興味があったので、社内公募制度を利用して2013年から1年間、中堅・中小企業を対象にM&Aを仲介する企業に出向した後、2015年4月に現在所属するソリューション営業部の前身であるブロック支援部(公務金融渉外)で、M&Aアドバイザリー業務を担当しました。

2017年3月に横浜銀行を退社した後、食品を製造・加工する地元の中小企業で、雇われ社長として3年半ほど経営に携わりました。その後、プライベート・エクイティファンドに転職し、約8ヶ月間ファンド業務に携わりました。

2021年9月に横浜銀行に再入社してから現在までは、M&Aアドバイザリー業務に従事しています。

—横浜銀行の退職はどのような理由だったのでしょうか?

当時担当していたM&Aアドバイザリー業務を通じて日々経営者の方と接する中で、少しずつ私自身も経営に携わってみたい、という想いが芽生えていました。
そんな中、とあるご縁で雇われ社長のオファーをいただきました。かなりチャレンジングなポジションですし、当時の仕事にもやりがいをもっていたので正直かなり悩みましたが、以前からやってみたいと考えていたポジションかつ二度と無いチャンスだと思い、横浜銀行を退職して経営者になる決意をしました。

—会社経営や投資会社で働く中で感じた、横浜銀行の良さなどはありましたか?

一つ目は、横浜銀行に対するお客さまからの圧倒的な信頼の高さですね。私は新卒で入社したので自然とそれが当たり前のようになっていましたが、外に出てその大きさを改めて感じました。

経営もファンドでの仕事もお客さまと深いお話をする機会が多いのですが、そのときに「横浜銀行の行員である」ということで、信頼・信用していただけていたのだと感じることがありました。もちろん大事なのは看板だけではないですが、その前提があることでお客さまの信頼を得やすいという点は特に業務の特性上、大事なポイントだと思います。

二つ目は、優秀な社員やスペシャリストが多くいることです。色々な視点や経験を持った仲間と一緒に仕事が出来るのは、とても刺激的ですし学ぶことが多いですね。

「辞めた会社に戻る」という風土が無かった

—再入社のきっかけは何だったのでしょうか?

以前勤めていたファンドで横浜銀行の支店の勉強会に呼んでいただいたことがありました。勉強会のメイン担当は私では無かったのですが横浜銀行出身ということもあり気になって顔を出しにいったところ、今の直属の上司にあたる方と顔を合わせまして。それが一つのきっかけですね。

—再入社することはもともと考えていらっしゃったのでしょうか?

正直、全く考えていませんでした。私の個人的な考えですが、当時は辞めた会社に戻るという風土がなかったように思います。転職後に「横浜銀行で働いていた頃は良かったなぁ」と、ふと思い出すことはありましたが、まさかまた横浜銀行に戻るとは思ってもいませんでした。なので、声をかけていただいたことにも正直驚きました。

ただ、声をかけていただいたことをきっかけに改めて自分のこれまでのキャリアを振り返ったとき、これまで一番熱量を持って取り組めていたのが横浜銀行での仕事だと気付きました。仕事自体やりがいがある業務内容だったと思いますし、当時働いていたときの上司やメンバーも人間関係が良好で、とても仕事がやりやすい環境だったということもあります。
銀行が嫌いで退職したわけではありませんし、外に出て培った経験が横浜銀行でどのように活かせるか、というのも試してみたいと思いました。
そういった考えから最終的に、横浜銀行に戻ることを決めました。

思い込んでいた横浜銀行像とのギャップ

—再入社に対して不安はありませんでしたか、また実際に入社してどうでしたか?

不安はかなりありました。正直、私の再入社を快く思わない方もいらっしゃると思っていました。もはやそこは仕方ない部分だとも考えていたので、それも飲み込んでやっていく覚悟でいました。

ただ、実際は大きく違いましたね。再入社前に同僚に連絡を取ったり、再入社後に営業店で以前の同僚や上司と顔を合わせましたが、否定的な態度の方は誰一人いませんでした。むしろ「戻ってきたんだね」「もう一回一緒に頑張ろう」など、温かい声をかけて歓迎してくれて、本当に嬉しかったです。
これは私が思い込んでいた横浜銀行像と良い意味でのギャップでした。

業務の面でもやり辛さはありませんでした。始めのうちは自分なりに気を遣って同僚にも敬語で話しかけたりしたのですが「急にかしこまって、どうしたの」と笑われました(笑)。そこからは余計な気を遣うことなくコミュニケーションが取れていますし、以前の横浜銀行を知っているからこそ、全く新しい会社に入社するよりも仕事のやりやすさはあると思います。


—一度横浜銀行を離れた後の経験は今の業務にどう活かされていますか?

ファンド、経営者としての経験それぞれ、自分の体験談を交えながらお客さまと会話できるようになったことは大きいですね。私自身の理解度もそうですし、お客さまへの提案の幅や説得力にも繋がっていると思います。

—以前働いていたときと環境面での違いはありますか?

まず所属していたM&A部署の規模が大きくなっていました。以前は横浜銀行グループ全体で5名程でしたが、今では約3倍以上になっています。

またM&Aに対する社内外の認知度と感度が、私が業務に携わっていた4年以上前とは大きく変わったと思います。M&Aと言えば「知る人ぞ知る」程度だったのが、今では当たり前の様に誰もがM&Aの話が出来る環境に変わったと思います。

その他にも、会社としてフレックス制度が導入されていたり、スマホ等デジタルツールの充実が進んでいたりと、働き方やインフラ面でも進化していると感じました。

アルムナイの皆さんへ

—最後に、再入社を検討している横浜銀行アルムナイの皆さんに一言メッセージをお願いします

転職した後のキャリアを踏まえて「横浜銀行でここが活かせそう」と思われたり、「横浜銀行時代のここが良かったな」と思われる方は、再入社を今後のキャリアの選択肢の一つとしても良いのではないでしょうか。

以前の私がそうであったように「横浜銀行には二度と戻れない」と思われている方も多いかもしれませんが、実際そんなことはなく、皆さん温かく迎え入れてくれます。
また一緒に仕事ができれば嬉しいです。