トヨタ自動車が初のオフラインアルムナイ交流会を開催!現役社員とアルムナイが共に創るトヨタのこれから

2022年3月よりアルムナイネットワークの構築を開始したトヨタ自動車(以下、トヨタ)。アルムナイの再入社や現所属企業との協業、現役社員へのキャリア教育など、幅広いアプローチを通じて、多様な人材が活躍する企業風土づくりを目指し、様々な取り組みを行ってきました。

2023年11月27日、オフラインでは初となるアルムナイ交流会をトヨタ大手町オフィスで開催。約40名超のアルムナイと10数名の現役社員が参加しました。アットホームな雰囲気の中、初対面かどうかにかかわらず、活発に交流しあうアルムナイの姿がありました。

※こちらは過去にトヨタ自動車に在籍していた方専用のネットワークです

※記載内容は2023年11月27日開催時点のものとなります
(組織名称等は開催日時点での表記となります)

交流会

交流会開始数十分前から徐々にアルムナイが集まり始めました。久々の対面を喜び合うアルムナイや、初対面でまずは名刺交換をしあうアルムナイもいます。週のはじめにもかかわらず、交流会開始の時間になると場内は多くのアルムナイが。まずは、今日の司会を務める人事部・千々岩真志さんのあいさつで交流会がスタートしました。

「本日はご参加いただき本当にありがとうございます。今回初めての試みなので、ちょっとドキドキしていますが、たくさんの方にお集まりいただけて、大変うれしく思っております」

続いて、人事部長の南井正之さんがあいさつし、参加してくれたアルムナイへの感謝と交流会への期待を語りました。

「今日は私もすごく緊張してます(笑)。第1回交流会にこんなにたくさんの方々に集まっていただいて、本当にうれしいです。多様なキャリアのアルムナイのみなさんが集まっていろんな会話ができれば互いにもっと新しい世界が開けるはず、とにかくやってみようという思いでうちのメンバーも企画してくれました。ぜひいい機会にできればと思います。

アルムナイのみなさんからはトヨタの外に出て得た経験や、外から見たトヨタについてアドバイスをいただけることを期待しています。逆に現役社員もトヨタで経験を積んだ方々が外でどんな活躍をしているのかを聞くことで刺激を得られるはずです。お互いにとっていい時間にできることを願っています。

楽しい時間をみなさんと一緒に過ごせることに感謝します」

乾杯後は拍手がわき起こり、早速歓談し始めました。テーブルごとに「最近のトヨタを知りたい」「ビジネスでつながりたい」「フリートークをしたい」とテーマが分かれており、それぞれ自分が話したいテーマで会話を楽しみます。

トヨタの現在を報告

交流会の中盤では、トヨタ人事部の李さんが「トヨタ自動車の現在」と題し、同社が現在力を入れている「モビリティカンパニー」へ向けた変革の取り組みや、トヨタ自動車の採用・多様な働き方への取り組みについて紹介しました。

同社が特に力を入れているのは「電動化」「知能化」です。BEV(電気自動車)やハイブリッド車などマルチパスウェイで多様な選択肢を提供し、最適な方法を選ぶことでカーボンニュートラルの実現を目指します。また車に搭載したセンサーやカメラから得た情報を活用するためソフトウェア基盤「Arene(アリーン)」を開発していることを説明しました。

また、キャリア採用の比率が伸びてきているというトヨタ。2009年では9%でしたが、2022年には47%と約5倍に伸びています。出身業界も7割が他業界と多様な人材がトヨタで活躍していることがわかります。

働き方についても、「パートナー育休」取得実績が4割に伸びていることや、全社の在宅率が約50%とリモートワークが推進されていること、さらには東京地区でのキャリア採用の実績があることなど、多様な働き方が可能な環境を整えていることを紹介しました。

さらに入社後もキャリア形成のチャレンジの場として用意しているのが「社内公募」制度。社内の中で様々なポストを社員に向けて公開し、自分が行きたいポストには手を上げて挑戦できる制度です。働きやすい環境づくりはもちろん、働き方の多様化という意味でも制度が進化していることがわかります。

アルムナイのみなさんはトヨタの最新の取り組みに興味津々。熱心に耳を傾けていました。

アルムナイによる近況報告

続いて、2名のアルムナイが登壇。アルムナイからの近況報告も行われました。

項 大雨さん
Kudan株式会社 代表取締役CEO
2009年トヨタ自動車株式会社入社。エンジン開発・生産技術開発・製造現場の生産性改善を経験。2014年マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、大手日本企業の成長戦略、オペレーション改善、M&A、IT 戦略の立案・実施など幅広く経営支援に携わる。2016年に同社に入社し、2020年より現職。

項さんが現在取り組んでいる事業では、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と呼ばれる技術領域をベースとした自己位置推定及び環境地図作成関連技術を提供しています。国内外の自動車メーカーとも協業しており、今後はトヨタ自動車との協業もできたらと期待を語りました。

「実はトヨタ自動車とかなり親和性のあることをやっているのですが、なかなか巡り合えておらず、今日を機会に協業につながればうれしいです。どうぞよろしくお願いします」

小野泰司さん
株式会社ゼロボード 事業開発本部長
2005年トヨタ自動車株式会社入社。 新型車企画・モビリティサービス企画等に携わった後、労働組合に専従。その後、豊田前社長のトップサポート渉外チームに着任し、経産省との連携や自工会の活動等の社外折衝と共に、全社でのBEV計画立案等にも幅広く携わる。2022年7月よりゼロボードに参画。

小野さんが現在在籍する株式会社ゼロボードでは、CO2排出量を見える化するソフトウェアの提供や、サステナビリティ経営のコンサルティングといった事業を展開しています。トヨタとの協業もしているほか、仕事上でトヨタアルムナイと出会うこともよくあり、「みんなトヨタを見ているし、すごくリスペクトされている」と言います。一方で、スタートアップならではの苦労や新たな出会いについても語りました。

「スタートアップはとても忙しく、意中の企業のアポをとることが難しいこともありますが、事業をつくっている手触り感は満載で楽しいですね」

「トヨタアルムナイは日本一を目指せるコミュニティ」締めのあいさつ

約2時間半の交流会はあっという間に終了の時刻に。「そろそろ締めのあいさつとさせていただきます」というアナウンスがされても、会話がやまず各テーブルから名残惜しいという気持ちが伝わってきます。

最後は、アルムナイコミュニティを立ち上げ育ててきた、アルムナイ事務局・深江堅允さんのあいさつで交流会は幕を閉じました。

「コミュニティを立ち上げたのは2022年の春、コロナ禍でした。だからこそ、オフラインで集まれる場を早くやりたいとずっと思ってきました。やっと実現できて、もう思い残すことはありません。ありがとうございました。

初対面の方もそうでない方もいらっしゃると思いますが、『トヨタ』という共通項ですぐに盛り上がっていて、すごくうれしかったです。今後は事業コラボでもできればと思っています」

深江さんは続けて、トヨタが2023年ジャパン・アルムナイ・アワードのカルチャー変革部門で最優秀賞を受賞したことを報告。すると場内からは拍手がわき起こりました。

「アルムナイのみなさんと一緒に獲得できた賞だと思っています。トヨタのアルムナイは確実に日本一を目指せるコミュニティだと思っているので、来年はみなさんと一緒に大賞をとれるよう、さらに頑張っていきたいと思ってます!」

参加者の感想「こういう機会はありがたい」「仕事につながる発見があった」

交流会に参加したアルムナイに感想を聞くと、前向きなコメントが寄せられました。

「トヨタは辞めても、トヨタ自体は好きで興味がありましたし、知り合いとも会えるかなと思って参加しました。いざ来てみると、『すごい人が集まっているな』というのが第一印象でしたね。楽しかったですし、こういう機会をいただけて非常にありがたかったです。

実際に一度トヨタを辞めて戻られた方もいると思うのですが、そういう方の話を今後聞いてみたいです。どんな決断をされたのかが気になります」

イベント終了後のアンケートにも、多彩な業界の人と交流できたことやトヨタの現在を知ることができたことを喜ぶ声が寄せられました。

・自分たちで事業を作っている方の姿に勇気をいただいた。同時に自分も頑張ろうと思った

・トヨタの現状を知ることができ、知り合いに会うこともできた

・ベンチャー企業や様々な業界の方、ふだん関わりがない方とも交流できた

・仕事につながる発見やモチベーションにつながった

・転職は一つの大きな決断。理由はいろいろあるが、その決断をした人の話を聞いてつながれることはとても貴重だった

アルムナイの声

また、アルムナイ事務局に対しても「一度、退職しているにも関わらず、アルムナイとしてこの様な場に参加させて頂けたことは大変光栄でした」「企画いただきありがとうございました」と感謝を伝えるコメントが寄せられました。

退職後もトヨタに関心を寄せ、応援してくれているアルムナイや「協業したい」と語るアルムナイが多数いることが印象的でした。現役社員、アルムナイ双方から「何らかの価値を生み出したい」という思いが伝わってくる交流会でした。

※こちらは過去にトヨタ自動車に在籍していた方専用のネットワークです