今年1月にアルムナイネットワークを設立した東光電気工事株式会社(以下、東光電気工事。設立時の運営事務局へのインタビューはこちら)。
設立後さっそくアルムナイネットワークに登録していただいたアルムナイの鶴田 雄大さんに、東光電気工事への想いや、アルムナイネットワークへの期待を伺いました。
現在は家業の電気工事の会社で専務取締役としてご活躍されている鶴田さんにとって、東光電気工事はどのような存在なのでしょうか。

こちらは過去、東光電気工事に在籍していた方専用のネットワークです
総務部で経験を積み、本社移転にも携わる
――まずは、東光電気工事にご入社された理由を教えてください。
実は実家が電気工事の会社で、電気工事に関わる会社で働きたいと思っていました。それに加え説明会の雰囲気がとても良く、会社の財務状況も安定していたため、入社を決めました。
入社当初は、自分の中でも継ぐかどうかの気持ちは半々でしたが、当時の人事部長から「俺のいるうちは辞めるなよ」と声をかけられるほど、お互いにその点を意識した上での入社でした。東光電気工事さんも、実家を継ぐ可能性があると理解した上で受け入れてくださったのだと思います。
――ご入社されて、具体的にどのようなお仕事をされていたのでしょうか。
担当していた部門は総務部でした。ただ異動が多く、横浜や千葉、本社、日本橋など、8年の間に4~5か所での勤務を経験しました。
電気工事に関わりたいと思って入社した私の希望を会社側も理解してくれていたのか、経理のような事務業務だけではなく、現場での事務のサポートや、実際の作業を手伝わせてもらう機会も多かったです。ちょうどオリンピックの時期でもあり、そういった業務に関われたのは貴重な経験でした。
――何か楽しかったことや大変だったことなどの思い出はありますか。
現在の新本社への移転業務を担当しました。実際に新しい本社にいられたのは半年ほどでしたが、それでも貴重な経験ができたと感じています。
当時は入社2年目だったこともありましたが、本社建替は社内の誰に聞いても「やったことがない」と言われるような業務でした。そのため手探りの状態で、とにかくがむしゃらに取り組んでいましたね。残業時間は多かったですが、形として残る仕事だったので、やりがいを感じながら進めることができました。
まもなく100周年を迎える実家の事業の後継者へ
――現在はご実家の会社で専務取締役としてご活躍されているとのことですが、家業を引き継ぐと決めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
「いつかは実家を継ぐかもしれない」と本格的に意識し始めたのは、東光電気工事に入社してからでした。もともとは、実家の会社を小規模な町の電気店だと思っていました。実際には30~40名以上の従業員がいて、もうすぐ創業100年を迎えるという、長い歴史のある会社だと分かったのです。また、きょうだいの中で私だけが男性だったこともあり、いずれは継ぐことになるのだろうという気持ちはありました。
そのような中で、オリンピック関連の事務業務を担当しました。大きな金額を扱う仕事で、終わった時には、やり切った!という気持ちになりました。その達成感を得たことで改めて周りを見渡したとき、実家の会社の魅力に気付き、最終的に継ぐ決意をしました。
――現在のお仕事としては、主にどういったことをされていらっしゃいますか。
現在の役職は専務ですが、東光電気工事のような大手企業とは違い、さまざまな業務を担当しています。営業をしたり、現場のパトロールに行ったり、事務作業として伝票の確認をしたりと、本当に幅広いです。自分自身で手を動かすことは少ないですが、会社全体の業務を一通り把握し、管理しています。
――その中で東光電気工事でのご経験は活かされているのでしょうか。
さまざまな場面で活かされていると感じています。事務部門にいたことで伝票の確認ができるのはもちろん、営業的な観点もわかります。工事部には所属していませんでしたが、現場に同行して検査の立ち合いや作業の手伝いをしていた経験があるため、安全管理などの現場のことも少しはわかり、これまでの経験が役立っていると感じています。
――今後のキャリアなど、何かお考えはありますか。
キャリアと言っても役職が上にあと1個しかないので(笑)、それがいつなのかというところではありますね。
まもなく創業100年を迎えるため、会社が成長を続けられるようにさまざまな取り組みを行っていかなければならないと感じています。東光電気工事とも仕事をしていますが、個人的にはそれをもっと増やしていけたらなと考えています。
東光電気工事アルムナイネットワークへの期待
――アルムナイネットワークにご登録いただいたきっかけをお聞かせください。
年始に東光電気工事の本社に挨拶回りに行った際、偶然にもアルムナイネットワークの担当社員の方にお会いし、その際にアルムナイネットワークの存在を紹介されました。復職の意思はないことを伝えたものの、退職後も会社とアルムナイの関係性を維持するためのもので、私でも登録可能とのことだと言っていただいたので、すぐに登録しました。
皆さん会社を辞められた理由はそれぞれあると思います。例えば、労働環境が悪かったり、人間関係だったりといったことですね。そういった問題に取り組んでいる今の会社の状況を見てもらって、「戻りたい」「一緒になにか仕事をしたい」と思ってもらえるような会社を目指していることに、同業に携わる身としても共感し、応援しています。
――鶴田さん視点でのアルムナイコミュニティの理想像など、お考えがあればぜひお伺いしたいです。
実は私が登録する際、仲の良かった後輩に連絡をしたところ特に迷うことなく登録してくれました。その後輩は前向きな形で退職しています。同じように、新しいことに挑戦したい、キャリアアップを目指したいと考えて退職した方は登録しやすいと思います。
一方、辞めた会社のコミュニティに登録することに対して、心理的なハードルを感じる人もいるかもしれません。何かメリットを感じられれば参加しやすくなりそうです。特に工事部の方々は電気業界から完全に離れていない方も多いと思います。実際に、材料関係や弱電工事(電話やLANの工事)の会社に転職した同期や、保守・点検業務を行う会社に移った人もいます。仕事を通じて再び東光電気工事とつながる可能性もあるので、アルムナイの皆さんにとってもメリットが生まれることを知ってもらえれば、そのハードルも低くなるのではないでしょうか。
私が実家を離れたからこそ家業の良さを知れたように、東光電気工事を離れたからこそ会社の良さを知ることができると思います。アルムナイネットワークの取り組みを通じた成功例があれば、アルムナイの私たちにとっても非常に励みになりますし、嬉しいことだなと思います。
こちらは過去、東光電気工事に在籍していた方専用のネットワークです