パーソルキャリア株式会社(以下、パーソルキャリア)は、「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」をミッションに、キャリアオーナーシップを育む社会の実現を目指しています。同社は、社員が退職した後もこのミッションを共有する仲間としてつながり、情報交換・交流・ビジネス協働・再雇用の機会を創出するべく、2023年3月、パーソルキャリアアルムナイネットワークを立ち上げました。
そんなアルムナイネットワークを活用して、パーソルキャリアが行う社会共創活動とアルムナイのコラボレーションが実現しました。そのコラボレーションの内容と、実際にこの取り組みに参加したアルムナイへのインタビューを紹介します。

※こちらは過去、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)に在籍していた方専用のネットワークです
パーソルキャリアは社会共創活動の一環として、人材開発のプロフェッショナルたちが本気で考えたキャリア教育プログラム「“はたらく”を考えるワークショップ」を小学校・中学校向けに行っています。子ども自身に、”はたらく”ことの本質的な意味を考えてもらいたい。キャリアオーナーシップを育む社会を創ることを目指すパーソルキャリアが、「生きる力」と視点を持った「未来のはたらく大人たち」を増やすために、全国各地でキャリア教育活動に取り組んでいる活動です。
今回は、そんなワークショップのボランティア講師としてパーソルキャリアのアルムナイに声掛けをし、実際に子どもへの授業に参加してくれたメンバーのうち、3名のアルムナイへ、アルムナイネットワークの運営事務局である篠崎さんがインタビューを実施。活動に参加したきっかけや、子どもと向き合うことでの心境の変化などを語っていただきました。
ワークショップのボランティア講師に参加したきっかけ
Kさん:パーソルキャリアを退職後、人材系企業にて新規事業開発室長や営業統括部長などを担う。現在は個人事業主として中小企業向けに経営コンサルティングを行う。
Aさん:パーソルキャリアを退職後、大手人材系の企業やベンチャーなどを経験。現在は人事として中途・新卒採用や社員の教育・研修などを担当。
Tさん:パーソルキャリアを退職後、医薬業界の企業へ転職。現在は人事として、新卒採用を中心に担当している。
アルムナイネットワーク運営事務局 篠崎さん(以下篠崎さん):今回なぜ、このプロジェクトに参加しようと思ったのですか?
Tさん:大学時代に教育課程を学んでいたので、元々キャリア教育というテーマには非常に興味がありました。子どもたちが早いうちから将来の選択肢を多く持っていることは素敵なことだと考えており、その選択肢を広げてあげるきっかけづくりに関わりたいと以前から考えていました。現在の仕事でも、キャリアについて考えるイベントの企画や学生のキャリアコーチ等を行なっていて、子どもたちが将来のことを考える機会を自分でも手伝ってあげたいと思い、応募しました。
Aさん:人事として、社員の子ども向けイベントや新卒採用の一環で学生向けのイベントを主催するなど、キャリア教育に触れる機会は多くありました。また自分にも子どもがいるので、子育てをする中でキャリアに対する時代の変化も感じていて、キャリア教育というものに興味はありました。そんな中でパーソルキャリアのアルムナイコミュニティでキャリア教育活動に携われる機会があると知り、魅力を感じて参加しました。
Kさん:今までのキャリアの中で、大人へのキャリア教育には関わってきましたが、ある意味で大人は自己責任の世界だと考えています。一方で子どもたちは、家庭や周辺の環境を自分で選ぶことが難しく、チャレンジしづらいケースが存在するのではと感じます。そんな子どもたちに自分で未来を切り拓いていってほしいという思いがずっとあり、キャリア教育活動に携わりたかったために参加を申し込みました。
“はたらく”の価値観を伝えられた実感
篠崎さん:実際にこのプロジェクトに参加してみてどうでしたか?
Aさん:参加前は子どもたちがどの程度、キャリアに対して興味があるのか不安でした。実際にプログラムが始まると、子どもたちがワイワイ積極的に取り組んでいて、楽しいコンテンツとして受け止めてくれたようで良かったです。
Kさん:このプログラムの開始前は「はたらくってブラック」「上司が怖い」といったイメージのある子が多かったように思います。プログラムを通して子どもたちが知らない“はたらく”ということを受け取ってくれた感覚があり、今までとは違った“はたらく”の価値観を伝えられたのではと感じました。
Tさん:小学生は「はたらくって何?」「年収ってどのくらいなの?」といった純粋な質問をしてくるので(笑)、こちら側が回答を考えることが面白かったです。個人的な反省点としては「自分が言ったこと、伝えたことがすべてではない」ということを、もっと明確にしっかり伝えてあげられればよかったという点です。子どもたちは素直だからこそ、大人の意見が絶対だとは思ってほしくないと感じました。
篠崎さん:参加してみて、何か気づきやご自身の心境の変化などはありましたか?
Kさん:子どもたちと実際に接する中で、世の中の子ども達に何ができるか、改めて考えるきっかけになりました。子どもたち一人ひとりが、自分の人生をどう生きていくかをしっかり考えられる環境にしてあげたいですね。実際にすでに生活に困っている子どもと食事をテーマにボランティア活動をしている知り合いもいますが、自身でも何か子どもへ貢献ができないか…この活動の前からぼんやり考えていましたが、改めてより頑張りたいという気持ちが強くなりました。
Aさん:授業をしてみて、自分の子どもの学校との児童の違いというのは肌で感じました。地域によって、学校の方針によって、雰囲気によって・・環境によって、子どもへの教育にも違いは出るのだろうとも思いました。また、自分の仕事においては内定者研修を担当しているため、人前で話す機会が多く、聞き手の理解度を確認しながら話すように心がけてはいますが、子どもたち相手だとまた格段に違うなと。今話していることを理解されているかどうか、惹きつける話し方についても考えさせられ、内省に繋がったのも良かったなと感じています。
Tさん:現在、自分は人事として研修や教育にも関わっているので、何らかキャリアの選択肢を広げてあげられるような対応や取り組みを積極的に考えていきたいと感じました。今回は小学生が対象でしたが、それに限らず人のキャリアの選択肢を広げてあげられるような存在でありたいですし、機会があればぜひまたこういった活動に関わりたいと考えています。
篠崎さん:パーソルキャリアのキャリア教育活動について思うことはありますか?
Aさん:パーソルキャリアが無償でキャリア教育活動をしていることが素敵で、すごいなと純粋に思いました。出向く学校の先生たちとの関係性もきちんと構築されていて安心感がありましたね。何よりアルムナイとしてパーソルキャリアのCSRに参加できたことが有意義で、嬉しかったです。
Kさん:子どもたちは将来的に、パーソルキャリアとの繋がりを持つ顧客になる可能性もありますし、長期的に見れば投資という観点でも良い活動だと思いますが、それ以上にやはり、少子化が叫ばれるこの時代で子どものキャリア教育を援助、支援するという取り組みは社会的意義が非常に大きいと感じています。これからもぜひ支援していきたいですね。
社内外を知るアルムナイだからこその提供価値の広がり
インタビューからは、ボランティアに参加したアルムナイの皆さんの“はたらく”や考えに良い影響があったことが伺えます。最後に、「はたらくを考えるワークショップ」のメイン講師を担当するパーソルキャリア現役社員のHさんに、プロジェクトの感想を伺いました。
アルムナイと施策を協働しないかと言われた際、まず率直に「はたらく」の多様な声を、子ども達に届けられるのではと感じました。このワークショップを他社様と協業し、相談をするにはハードルが高いと思っていた矢先でしたので、アルムナイという“外部の方ではあるが、元パーソルキャリア”という点でも、スムーズに実施ができそうだと思いました。元々つながりがあったアルムナイもいましたが、新しく繋がれた元社員がいたことも嬉しく感じています。
授業を依頼してみて、やはり色んなジャンルや立場(個人事業主、企業ではたらく人等)で多様な「はたらく」を伝えていただいたのが良かった点です。このキャリア教育授業を通じて、また子どもを通じて、自身の課題感を見つめキャリア形成に役立てていただけた感覚があり、一種のリバースメンタリングとしても作用した取り組みだったのではないでしょうか。
その場で知り合ったアルムナイ同士で、「キャリアについて相談したいんです」といってアポイントのお約束もしていたアルムナイもいました。人に話すことで自分のキャリアが棚卸される、という、有意義な体験にもなったのだろうなと思います。
今後はアルムナイとのこの協働事例をヒントに、「はたらくを考える」ワークショップを超えて企業様とのコラボレーション等も検討していきたいと考えています。
メイン講師を担当するパーソルキャリア現役社員のHさんより
アルムナイが持つ社内外の知見を活用しさまざまな価値創出に繋げるパーソルキャリア。今後の取り組みに注目です。
※こちらは過去、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)に在籍していた方専用のネットワークです