“再入社”にとどまらないつながりを目指して──。池田社長が語る、新たな挑戦に動き出した岡三証券グループのアルムナイネットワークとは

株式会社岡三証券グループ 代表取締役兼副社長執行役員
岡三証券株式会社 代表取締役社長兼社長執行役員
池田嘉宏さん(写真左)

株式会社岡三証券グループ 常務執⾏役員
岡三証券株式会社 常務執行役員
岡三国際(亜洲)有限公司 取締役
篠原達芳さん(写真右)

2024年9月2日、株式会社岡三証券グループ(以下、岡三証券)がアルムナイネットワークを発足しました。これまで多くの再入社社員が生まれてきた岡三証券ですが、ここであらためて向き合うのは“再入社にとどまらないアルムナイとの繋がり”といいます。
池田社長、そして自身も岡三証券へ再入社した篠原常務が目指す、岡三証券にとっての新しいアルムナイとは何か、お二人にお話を伺いました。

※こちらは過去に岡三証券に在籍していた方専用のネットワークです

以前から大事にしてきた「アルムナイとの関係性」

── いよいよ貴社のアルムナイネットワークが始動しますね。立ち上げにおいてはさまざまな背景、想いがあると思いますが、まずはこれまでも大切にされてきた“再入社”という側面でお聞かせください。

池田:当社はこれまでも再雇用に積極的に取り組んできており、20年間で約100名のアルムナイの方々が、当社に再入社し、活躍をしてくれています。私もその方々と会う機会がありますが、とにかくみんないきいきとしているんですよね。「帰ってきてよかった」という安心感がその表情からもうかがえて、本当にうれしい限りなんです。

彼らのなかには、岡三証券で再び働くなんて思いもしなかったという方もいるはずです。これだけ転職が当たり前になった今、外の世界でチャレンジしたいと思う気持ちもわかります。そうして外の世界で成長した先に再び岡三証券に戻りたいと言ってくれるなら、我々としてはもちろん歓迎したいです。それぞれの”今”にフィットする環境を選ぶことで、これまでのすべてが良い経験に変化する…これはとてもすばらしいこと。
こういった好循環が生まれるのであれば、より多くのアルムナイの方々に働きかけることのできる場を、しっかりと体系的につくっていこう。
今回のアルムナイネットワーク発足の背景には、そんな想いがあります。

株式会社岡三証券グループ 代表取締役兼副社長執行役員
岡三証券株式会社 代表取締役社長兼社長執行役員
池田嘉宏さん

── 岡三証券とは別の世界で積んだ経験を還元してもらえる。さらにご本人もいきいきと働いているというのは、アルムナイ採用における理想的な形ですね。

篠原:そうですね。実は、私自身もその好循環を経験したひとりです。2006年に岡三証券を退職後、約5年間別の証券会社へ。その後、2012年にふたたび岡三証券へ入社をしました。
私もそうだったのですが、退職した会社でもう一度チャレンジするにも、やはり何らかの“きっかけ”が必要です。どんなに本人の想いがあっても、元上司や同期からの「戻って来いよ」の一言があるとないとでは、アルムナイ自身の安心感や挑戦する姿勢が大きく違ってくるでしょう。ですが、一度退職したことでつながりが途切れてしまい、そのきっかけすらも持っていない人も少なくなくありません。
当社がこの度あらためてアルムナイネットワークを強化・拡充するということは、「アルムナイの再入社をいつでも歓迎している」という意思表示の意味合いもあります。個人的なつながりが途絶えてしまった方も、当社への再入社に興味を持ってくれているのであれば、アルムナイネットワークをきっかけに、再びお話したいです。アルムナイのみなさんに対して、常に門戸を開いておきたいと考えています。

池田:金融業界では以前からヘッドハンティングもめずらしいことではありませんでしたし、同じ業界内の別会社へ転職をし、自分の力を試しにいくような文化は、我々の世代からありました。

ところが今と大きく違うのは、当時はいわゆる”出戻り”はご法度だった。つまり退職者は裏切り者扱いされてしまい、元の会社に戻りたくなっても、うしろめたさからそれを言い出すことのできない人が多かったんですね。

しかし、雇用における流動性が高まり、今では転職してから1年程度で戻ってくるケースもあるほど。

もちろん、成長して戻ってきてほしいというところが本音ではありますが、それぞれのキャリアの実現のために当社を飛び出して外の世界で挑戦しても、戻ってくる場所があるというのは大きな安心材料なのではないでしょうか。

篠原:とはいえ、多くの方は岡三証券のことを嫌いになって辞めたわけではないので、そのぶん申し訳なさのような気持ちが先立って、自分から積極的に手を挙げづらい方もいると思います。

そこで大切になるのは、岡三証券側から門戸を広げることで「戻ってきていいんだよ」というウェルカムな雰囲気を出すことだと思っています。このアルムナイネットワークが、うしろめたさや申し訳なさやで立ち止まっているアルムナイの背中をそっと押してあげられるような、そんな存在になれたら良いですね。

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池田社長から岡三証券アルムナイへのメッセージや活躍する再入社社員からの声を収録しています。

新しいつながりによって生まれる、いろいろな形のWin-Win

── ご自身もかつては岡三証券アルムナイだった篠原さん。そんな篠原さんが思い描く今後の取り組みについてお聞かせください。

篠原:私がアルムナイだったからこそわかる「あったらいいな」のような取り組みができれば、と思っています。たとえば、当社はこれまでも積極的にアルムナイ採用を行ってきましたが、実際に「戻ってきてよかった」と思っている人はものすごくたくさんいるんですね。そういったリアルな声をこのネットワークで届けながら、アルムナイメンバーと現役メンバーとの交流の場にもできればいいなと。

また、それは決して再雇用如何に関わらず、「同窓会」のようにさまざまな動機や目的をもったメンバーが広く、緩やかにつながるイメージで運営するのが良いと考えています。アルムナイにとっては多方面で活躍する岡三証券アルムナイと“つながっていること”そのものが価値になるのではないでしょうか。だからこそ、リアルで顔を合わせる機会を含め、コミュニケーションの場としても大いに活用したいと思っています。

株式会社岡三証券グループ 常務執⾏役員
岡三証券株式会社 常務執行役員
岡三国際(亜洲)有限公司 取締役
篠原達芳さん

── アルムナイネットワークによって生まれるつながりの価値。会社としてはどのように活かしていきたいですか?

池田:社外の知見をどんどん取り入れていきたいと考えています。これは新しいチャレンジになるのですが、アルムナイが社内公募やビジネスコンテストに参加できるような取り組みを予定しています。

岡三証券社内も社外も知っているからこそできること、そして今の距離感だからこそ見えるものは多くあるはず。そういったアルムナイならではの知見や感覚を活かしつつ、ぜひ楽しみながら参画いただければうれしいですね。
さらに、今の岡三証券にはない人材やアイデアに触れることで、現役社員も刺激を貰ってくれるとうれしいです。

── 実現すれば、これまでにはなかった新しいつながりの形が生まれるのではないでしょうか。

池田:はい。これからのアルムナイと岡三証券の関係性においては「岡三証券“で”働く」もあれば「岡三証券“と”働く」もあると考えていて、たとえば先述のような外部参画型の取り組みのほかにも、これまでにはなかった関わり方をつくることも視野に入れています。

たとえば、働く場所や時間、お客さまへの提案内容などを個人の裁量にお任せするといった新しいワークスタイルによって、“アルムナイとして”岡三証券の仕事に携わってもらう。このような関係性も可能になってくるのではないでしょうか。というのも、以前と比べると当社の人事制度やお客さまとの関係性も変わってきているんですね。たとえばリテールビジネスでいうと「この銘柄を買って、この銘柄を売りましょう」のような提案が主流でしたが、今はお客さまがお持ちの全体の資産から、そこにフィットしたポートフォリオを提案していく。つまり会社のノルマなど営業担当の都合で短期的な損得を重視するのではなく、それぞれのお客さまの生涯を考えて長期的にふさわしい資産運用を提案できるかという点が重要になってきています。
コンサルティングの手法も従前よりもグレードアップしていることに加え、金融のプロフェッショナルとしての位置づけが明確になるため、このような働き方は大きなやりがいにつながると言えるでしょう。

篠原:また、他の証券会社でもさまざまなビジネス展開がはじまっていて、業界全体としても非常にすそ野が広がってきているんですね。つまり、たとえ違う業種であっても一緒に仕事ができるチャンスが大幅に増えていて、そういったメッセージもどんどんと伝えていければと思っています。同じところで働くことだけがアルムナイではない。同窓生としていろいろな形のWin-Winがあるよ、と。
実際に私も自分の部下だった人と協業の話をしていますし、「楽しくいろいろ考えようよ!」のような気軽な雰囲気があっても良いのではないでしょうか。

── 岡三証券のみならず、業界そのものも大きく変化しているのですね。

篠原:そうですね。ただ社内の変化は外からは見えづらいもので、アルムナイとしては「岡三証券は本当に変わったのか?」という気持ちもあるでしょう。これまでは、そんな会社の“今”を発信する場がなかったので、このアルムナイネットワークを使ってより多くの方に届けていき、同期や元上司とのつながりを持たないアルムナイにとっての安心材料にもしていただきたいと思っています。

とはいえ一方向から発信するだけでは十分ではなく、いかに双方向のコミュニケーションにするか、そのための仕組みが大切。さまざまなつながり方を模索しながら、現在進行形で“今の岡三証券”を知ってもらいたいです。

アルムナイネットワークはいつでも立ち返ることのできる”同窓会”

── ではあらためて、これからの岡三証券アルムナイネットワークが目指すところをお聞かせください。

篠原:アルムナイ採用に積極的だった当社だけに「アルムナイ=再雇用」というイメージが色濃くなりがちですが、良い意味でそこを払拭していければうれしいですね。
「岡三証券に戻ってきて」が前提ではなく、そこには新しい関係性の構築もあれば、双方向の活発なコミュニケーションもある。まさに我々の“同窓会”として発展させていきたいです。

── 最後に、アルムナイのみなさんへメッセージをお願いします!

池田:年齢を重ねていくと、ふと昔のことが懐かしくなることってありますよね。そんなときいつでも立ち返ることのできる場所として、ぜひこのアルムナイネットワークを活用してください。

そして、以前とは大きく変わった岡三証券を知っていただき、「もう一度岡三証券でチャレンジしたい」と考えることがあればそれもウェルカムです。

同じ釜の飯を食べた仲間として、これからもつながり続けていきましょう!

※こちらは過去に岡三証券に在籍していた方専用のネットワークです