岡三証券グループは2024年9月にアルムナイネットワークを設立しました。現在、岡三証券アルムナイ事務局を務める名嶋さんは“元”岡三証券アルムナイ。名嶋さんは岡三証券の採用支援から正社員、アルムナイ、再入社社員と立場を変えながら岡三証券と関わる中で、さまざまな岡三証券の魅力に気づいたと言います。そんな名嶋さんにこれまでのキャリアや事務局として目指すアルムナイネットワークの姿についてお聞きしました。

※こちらは過去に岡三証券に在籍していた方専用のネットワークです
積み重ねた経験が引き寄せた人事の道
ーー名嶋さんは岡三証券に入社するまで数社でさまざまなご経験をされていると伺っています。これまでのキャリアを聞かせてください。
新卒は岡三証券ではない証券会社に入社しました。個人営業に始まり、IPO関連の業務も経験しました。多忙な毎日でしたが、それ以上に証券会社での日々の業務が楽しく、自分に合った仕事だと感じていました。数年勤めた頃、夫の海外赴任が決まり、同行するために退職することを決意しました。
数年後に日本に戻ってきてからは、別の金融機関で働いていました。別の金融機関に勤めながらも、自分のように配偶者の転勤など、キャリア構築を一時中断せざるを得なかった経験を持つ人や、様々な理由でキャリア構築に悩む人が多いという事に気づき、リクルーターとして人材紹介会社へ転職しました。1社目の証券会社の経験を活かして、証券業界の企業を中心に採用支援を担当していました。
ーー人材紹介会社から岡三証券に転職されたとお聞きしました。どのような経緯だったのでしょうか。
岡三証券は担当企業の中の1社でした。採用支援として日々関わる人事や各部門の皆さまの人の良さや岡三証券の事業の強みを日々感じていました。
そんな中で、岡三証券の方から「もしよければ岡三証券で働かないか」とお声がけいただきました。採用支援を通じて岡三証券の魅力を感じていたことやもう一度証券会社の中で働きたいという想いから入社を決めました。
ーー岡三証券に入社してからどのような業務に取り組まれたのでしょうか。
これまで経験したことのない人材育成の領域の中で、主に新人研修を中心に担当していました。人材紹介を含めて営業畑のキャリアだったので、研修業務は新鮮で、非常に満足していました。当時、研修を担当した社員とは現在も定期的に連絡をするくらい、現在も良い関係性ができています。事業会社の人事という立場には初挑戦だったにもかかわらず、周囲のサポートも手厚く、どのようなことでも相談できました。
ーー岡三証券での日々は充実していたのですね。そんな状況の中で退職した背景と取り組んだことを教えてください。
仰る通り、岡三証券に何か不満があったわけではありません。むしろ、ずっと働き続けたいとさえ思っていました。しかし、この先のキャリアを考える中で、若い頃から抱いていた「キッチンカーへの憧れ」をどうしても叶えたいと思うようになりました。自由にどこへでも移動ができて、自分の作った料理を目の前のお客様に届けられる仕事ってワクワクしませんか?次第に「今やらないと一生後悔する」と思うようになり、一念発起して大好きな岡三証券を退職して、タイ料理のキッチンカーを始めました。
ーーなぜ、タイ料理だったのでしょうか。
私自身、タイ料理が大好きなので、キッチンカーをするならタイ料理だと決めていました。自分が納得した味を提供したいと思ったので、まずはタイ料理屋さんで修業することから始めました。
キッチンカーを通じて知った“お金の重み”
ーー個人事業でなおかつ飲食という業態はこれまでのキャリアとは全く異なる領域だと思います。取り組む中でギャップに感じたことは何かありましたか?
すべてが別世界でした。一応、「開業」なので、初めて事業計画書を書いたり、1からメニューや値段を考えたりと、試行錯誤の毎日でした。
特に印象的だったギャップは“お金の重み”です。お弁当が初めて売れたときの嬉しさは今でも忘れられません。お弁当を一つ750円で販売していたのですが、「750円」の売り上げというと、大きな会社に勤めているとその価値に気が付く場面は多くはありません。しかし、「自分が1から作ったものが目の前のお客さんを喜ばせて、その対価としていただいた」金額だと思うと、とても重みを感じました。750円の尊さを実感し、私のお金に対する価値観を大きく変えてくれました。
ーーキッチンカーに取り組む中でこれまでの経験が活かされたことがあれば聞かせてください。
最も活かされたのは営業力ですね。お客さんを呼び込むには出店場所がかなり重要です。出店候補地に電話をかけたり、ビルの管理会社と交渉したりと、これまでやっていた「新規開拓」のスキルがそのまま役立ちました。
加えて、出店場所選びの感覚もそれまでの経験が活かされていたと思います。出店する場所の母数や客層、競合となるお店の調査などが実行できるのは営業として長年取り組んできたからこそだと感じています。
ーーキッチンカーのお客様とのやりとりで印象に残っている出来事はありますか?
最後の営業日に常連のお客さんが来てくださったことです。中には花束を持ってきてくれた方もいました。キッチンカーを始めた当初は、まさかこんなにも自分のお弁当を楽しみに待っていてくれる人ができるなんて想像もしていなかったです。
キッチンカーに取り組む前は、いかに数値目標を効率的に達成するかを優先して考える癖がついていました。これは営業として、決して悪いことだとは思っていません。しかし、キッチンカーを通じて、効率よりもとにかく「目の前の人にどう喜んでもらうか」を考えることの大事さを学びました。会社員時代とは異なるアプローチでの成功体験ができたことで、ビジネスマンとしての引き出しの幅が広がったように感じています。
憧れのキッチンカーに区切りを付け、再び岡三証券へ

ーーキッチンカーに区切りを付けたあと、さまざまな選択肢があった中で、岡三証券に再入社されました。その背景を教えてください。
憧れだったキッチンカーでの日々に達成感があったので、次のキャリアを考えるようになりました。そんな時に、岡三証券時代の元同僚から久しぶりに連絡がありました。「最近何しているの?」という雑談でしたが、事情を話すと「岡三証券でまた一緒に働かないか?」と言ってくれました。
その場では返事できずに終わりましたが、岡三証券での楽しかった日々ややり残したことを思い出し、もし歓迎してくれるのであれば再び岡三証券でチャレンジしたいと思うようになりました。
ーー再入社にあたって、不安や迷いはありませんでしたか?
正直、ありました。岡三証券での業務にブランクがあるなか同じようにパフォーマンスを出せるのか不安でした。戻ってみたら、「おかえり」と温かく迎えてくださって、自分の居場所がちゃんと残っていたことに安心しました。周囲の暖かい支援もあって業務にもすぐに慣れて、抱いていた不安はすぐに無くなりました。
ーーこれまでのキャリアは現在の岡三証券での仕事にどのような影響を与えているのでしょうか。
振り返ってみると、すべての経験が現在につながっていると感じています。異なる環境で働いたからこそ、採用人事として多角的に候補者にお会いしたり、共通して活かされている自分の強みが見えてきました。だからこそ、今は岡三証券でしっかりキャリアを築いていきたいと考えています。
ーー多様な経験が名嶋さんを成長させているんですね。
岡三証券は再入社する社員やキャリア入社社員が多く活躍しています。私に限らず、異なる環境での多様な経験が成長に繋がっていると感じています。2025年4月に導入した新たな人事制度では、社員自身が働く地域や希望する職種を自律的に選択し、キャリア形成を図れる仕組みが拡充されており、キャリア自律に基づいた多様な経験がより一層重要視されています。
「また戻ってきたい」と思える“岡三らしさ”とは
ーーこれまで複数社をご経験されているなかで、岡三証券ならではの魅力はどのようなところに感じていますか。
岡三証券の社員は共通して「温かさ」を持っている会社だと感じています。誠実で相手を思いやる姿勢を持っているからこそ、立場や部署を超えて共に良い仕事ができています。そんな“岡三らしさ”があるからこそ「また戻ってきたい」と思い、再入社する社員が多いのではないでしょうか。私もその一人です。新卒でずっと岡三証券に勤めているとなかなか感じづらいかもしれませんが、外に出てみると岡三証券社員が持つ「温かさ」を感じると思います。
ーー最後に、岡三証券アルムナイへメッセージをお願いします。
もし、再び岡三証券で頑張りたいと思っていただけるのであれば、岡三証券退職後の経験を活かして活躍いただけると思います。在籍当時の部門に戻るだけでなく、新しい部署でのチャレンジも大歓迎です。気軽にお声がけいただければと思います。
そして、再入社には興味が無い方もぜひアルムナイネットワークに参加していただきたいです。岡三証券アルムナイネットワークをハブにして、アルムナイ同士で交流してもらえれば、運営事務局としては嬉しく思います。今後の岡三証券アルムナイの人生の中で、岡三証券が良い影響を与えられる存在であり続けたいです。
※こちらは過去に岡三証券に在籍していた方専用のネットワークです