日揮グループとアルムナイの新しい関係、7回目の交流会は一歩先へ。アルムナイ×現役の共創ピッチで熱気溢れる場に。

日揮ホールディングスアルムナイ交流会「JGC EchoDay」での集合写真

多くの企業がアルムナイ(退職者)とのネットワーク構築に注力し始める中、その先駆けとして独自のコミュニティを育んできた日揮ホールディングス(以下、日揮HD)。 同社が毎年、創立記念日である10月25日前後に開催しているアルムナイ交流会「JGC EchoDay」が、今年も横浜の本社オフィスで開催されました。 

「日揮を母校に!」のスローガンを掲げ、7回目を迎えた今回は、旧交を温める同窓会のような賑わいに加え、現役社員とアルムナイが互いのビジネスや課題を共有し合う場面が多く見られました。 会場では、新たなイノベーションの種を探るべく、具体的な協業に向けた議論も展開。

本記事では、協業オファーも飛び交った「ピッチ大会」の詳細や、広がりを見せるコミュニティの現在地をレポートします。

※こちらは過去、日揮グループに在籍していた方専用のネットワークです

「ブーメラン」ではなく「クリップ」。何度でも関われる関係へ

会場である日揮HD横浜本社の13階は、開始前から多くの参加者で溢れかえっていました。

乾杯の挨拶に立ったのは、アルムナイネットワークの立ち上げから関わってきた日揮ホールティングス株式会社専務執行役員CHRO花田さん。これからの企業とアルムナイとの関係性を示すキーワードとして、文房具の「クリップ」を挙げました。

「よく『ブーメラン採用』と言いますが、ブーメランは一度投げたら戻ってくるだけで終わりですね。でも、クリップなら、何度でも書類を束ねられる。クリップの形状を見てください。“日揮から出ていき、戻ってきて、また出ていく。”自分のキャリアパスの一環として、『ここ数年は日揮のプロジェクトで力を発揮しよう』と戻り、また外で挑戦する。クリップのように柔軟に何度でも関われる関係性が、これからのJGC Echo-Dayの目指す姿だと思っています。そして、業務でクリップを見かけたら、日揮を思い出してもらいたい。」

乾杯の挨拶をする日揮HD専務執行役員CHRO花田さん

日揮のDNAが煌めく「3分間ピッチ大会」

今回のイベントでは、アルムナイと現役社員計5名による「3分間ピッチ大会」が実施されました。 各登壇者からは事業紹介に加え、日揮グループでの経験に基づいたエピソードが語られ、参加者からはビジネス視点でのフィードバックが飛び交う時間となりました。

現場に「感謝」と「安全」を実装するアプリ『アザス』 (現役社員:倉田 浩二郎さん)

アプリ「アザス」の紹介がスクリーンに映っている

トップバッターは、外出先からオンラインで参加した現役社員の倉田さん。なんと、同日もアルムナイの繋がりをご自身の事業開発に生かしていたとのこと。

「皆さん、こんばんは。今日はちょうど日揮アルムナイに繋いでもらった顧客候補のオフィスを訪問していました。アルムナイの方々には既にお世話になっています!」

2011年入社の倉田さんは現在、日揮HDの新規事業として自身が起案した建設工事現場向けのコミュニケーションアプリ『アザス』の事業責任者を務めています。建設工事現場特有の「コミュニケーション不足が事故につながる」という課題に対し、工事安全に資する良い行動をした作業員にQRコードで「ポイント」と「感謝」を送れる仕組みを開発しました。

「最初は社内で『アザス』なんてお笑いのような名前より、もっとカッコいい名前の方がいいのではないかと言われましたが、1週間後にもう一度同じ名前で出して承認をもらいました」と会場を和ませつつ、その背景には「監視して『叱る』のではなく、心理学に基づき『称賛』することで安全意識を高める」という狙いがあります。実際に導入現場ではコミュニケーションが活性化し、生産性向上にも寄与しているといいます。

質疑応答では、参加者から「導入費用は?」という具体的な質問に対し、倉田さんが「通常だと〇〇円程度」と回答。すると会場のアルムナイからは「その機能と効果であれば、もっと自信を持って値上げすべきではないか」といった経営視点のアドバイスが送られました。社外の市場感覚を持つアルムナイからの、具体的な提言がなされた一幕でした。

関係の質を高めるHR Tech『ユニクル』 (アルムナイ:高野 俊行さん)

マイクを持って話すアルムナイ高野さん

数名の熱あるピッチあと最後に登壇したのは、2006年入社、プロジェクトエンジニアやDXの経験を経て昨年HR領域で起業した高野さん。日揮時代の経験から「すべては『関係の質』から始まる」と考え、組織開発サービス『ユニクル』を展開しています。

現代の管理職が抱える、部下とのコミュニケーションや指導の悩みに着目。高野さんが開発したのは、社員一人ひとりの人生をヒアリングし、その人の強みや背景を元にトレーディングカード化するサービスや、成長を可視化するアプリケーションです。 「スキルを見える化する際は必ず一つ『弱点』を入れています。三国志で言えば、万能な曹操よりも、欠点のある張飛の方が愛されるように、弱みを見せることで周囲が助けやすくなり、関係性が深まるからです」

この理論には会場からも共感の反応が見られました。

すでに日揮グループとのコラボレーションとして、グループ会社である日揮パラレルテクノロジーズに導入を実現。また、国内の大手自動車メーカーでの導入も決定しており、大規模な展開を目指しているとのこと。実際に配られた花田さんのカードを見た参加者からは、「これがあれば初対面でも会話が深まりそうだ」といった声が上がっていました。

参加者の声:「外から見る日揮の面白さ」

会場でのインタビューや事後アンケートでは、参加者から以下のような声が寄せられました。

「エネルギッシュな皆さんと話せてとても楽しかったです!来年もぜひ参加したいです」

「一緒に働いていた仲間が様々なフィールドで大いに活躍されていることに刺激を受けました!」

「やっぱり自分は日揮に育ててもらったんだなと改めて思いました!これからも恩返ししていきます」

当日の様子の写真が4枚コラージュされている

当日の様子がさらに4枚コラージュされている

境界線は溶けていく。ミッションを共有する仲間として

会の締めくくりとして、日揮コーポレートソリューションズの人財部部長 森田 謙二さんは次のように語りました。

「日揮という会社の輪郭は、これからますますおぼろげになっていくと思います。社内にいる人間、外から支えるアルムナイ、その境界線は重要ではありません。 重要なのは、社会に求められる『ミッション・インポッシブル』を成し遂げること。そのために、クリップのようにまた戻ってきたり、外から手を貸してくれたりする皆さんの存在が不可欠です」

マイクを持ち話す森田さん

広がる活動の輪。ランチイベントで見えた「協業」の兆し

Echo-Dayの開催後も、その余波は広がっています。 後日行われた有志コミュニティが主催するランチ会でEcho-Dayをはじめとするアルムナイの取り組み紹介が行われた際、参加していた社内発ベンチャー「ブラウンリバース」のメンバーから、ある具体的な相談が持ちかけられました。

それは、「日揮のカルチャー・事業を理解しているアルムナイに、将来的に副業などで力を貸してほしい」というもの。

具体的な取り組みはこれからですが、親睦を深めるだけでなく、いざという時に頼れる「共創パートナー」として機能していく。今回の出来事は、そんな未来に向けた新しい関係性の始まりを予感させるものでした。

今回の「JGC Echo-Day」は、日揮HDが進める人的資本経営において、アルムナイが重要なパートナーとなり得ることを示す一夜となりました。社外の知見と社内の技術が交わることで、今後どのような変化が生まれていくのか、引き続き注目されます。

※こちらは過去、日揮グループに在籍していた方専用のネットワークです