2023年7月に移籍者コミュニティを立ち上げた株式会社ビーネックステクノロジーズ（以下、ビーネックステクノロジーズ）。機電系エンジニアの派遣事業を行う同社は、人材派遣業界では珍しく、従業員の派遣先への移籍を会社として応援しています。同社代表取締役社長の𠮷井氏は、「移籍者とつながり続けることで、お互いに“応援しあえる”関係を作りたい」と語ります。同社の理念や、その中で移籍者コミュニティを導入した背景について伺いました。
2018年旧トラスト・テック入社。執行役員を経て、2020年7月に現職に就任した。
※こちらは過去、ビーネックステクノロジーズから移籍された方専用のコミュニティです
移籍を前向きに捉えエンジニアに可能性と機会を作る
ーーまずは御社の事業について教えてください。
弊社は、株式会社オープンアップグループ（以下、オープンアップグループ）の100%子会社として、約18年に渡り機電領域のエンジニア派遣・請負事業を行っています。エンジニアの需要は年々高まり、人材不足は深刻な問題となっています。その中で、お客様に必要とされる人材を育成することも、弊社の使命の一つであると考えています。その実現に向けて弊社のミッション『「次」に挑む、機会を創り続ける。』に基づいて「EV（エンジニアバリュー）モデル」を構築し、エンジニアひとりひとりの成長と価値向上に向けた取り組みを進めています。
ーーエンジニアの機会作りに力を入れられていることがわかります。その上で、移籍者コミュニティを立ち上げたのは、どのような背景があったのでしょうか。
お客様先への移籍は多くの人材派遣会社にとって「せっかく採用し、育成したエンジニア社員が減ってしまう」という感覚だと思いますし、移籍者自身も後ろめたさがあって言い出しにくいこともあると思います。以前は、ある日突然辞めると言った社員が、後日お客様先で弊社の営業とばったり出くわす…というのはよくある話でした。
しかし、弊社では移籍は前向きなことだと捉えています。移籍は、お客様からのお声がけがあって実現することですし、お客様先で力を認められて「この人には何としても来て欲しい」と思われないと移籍できません。だから我々としては、お客様と本人の希望が一致すれば、それを後押しできるようにしっかりと調整・交渉していきます。こうした動きは、これまでエンジニア派遣の領域では少なかったことだと思います。
属人的だったつながりを体系的なコミュニティに変えていく
ーーこれまでも、移籍者とのつながりはあったのでしょうか。
もともと営業担当の中には、移籍者との個人的なつながりを持っている人が多くいましたが、会社としての組織的なつながりは特にありませんでした。営業担当が変わると、お客様先の誰が移籍者なのかわからなくなってしまうことがあり、非常にもったいないと感じていました。毎年100名を超える方が移籍しています。例えば10年後には1,000人に、20年後には2,000人になり、多くの方がお客様先で活躍するでしょう。彼らとのつながりを持ち続けることで、お互いにとっての価値につなげられると考えています。
私たちは移籍者を応援し続けたいし、私たちも移籍者から応援し続けてもらいたい。これからは移籍者コミュニティを通じて、つながりを持ち続けていきたいと思っています。
ーー移籍者コミュニティ内ではどんな価値を提供していきたいと考えていますか。
まだまだ模索中ではありますが、私たちからは、さまざまなお客様先で働く移籍者のみなさんに、業界情報などの有益な情報を提供していきたいと考えています。ほかにも移籍者向けのイベントを企画して、移籍者同士で刺激を与え合えるような機会を作ったり、他の移籍者がどんなキャリアを歩んでいるのかを知ることができる場を設けたりしたいと考えています。また、弊社内のイベントで講演していただくなどして現役エンジニア社員とも交流する機会を作れないかと思います。
中長期的には、移籍者の方から「（お客様先において）ビーネックステクノロジーズにこんなことをしてほしい」「こういうスキルを持った人材が求められている」など、意見をくださる方が出てくることも期待しています。
「応援し、応援される会社でありたい」移籍者へのメッセージ
ーー最後に移籍者の方々へメッセージをお願いします。
私たちは、移籍者のみなさんをずっと応援し続けたいと心から思っています。移籍された方々は、お客様先だけではなく、私たちにも貢献してくれた方々です。移籍者コミュニティを通じてみなさんとつながり続けることで、私たちの「応援し続ける」を具現化していきます。みなさんにも、ぜひ私たちを応援し続けていただけたら嬉しいです。
※こちらは過去、ビーネックステクノロジーズから移籍された方専用のコミュニティです
