2024年8月、株式会社北洋銀行はアルムナイネットワークを発足しました。
道内最大の顧客基盤を持ち、高い地域密着力を持つ北洋銀行。
どのような思いでアルムナイネットワークの立ち上げに至り、どのような構想をしているのか津山博恒頭取にお話を伺いました。
※こちらは過去に北洋銀行に在籍していた方専用のネットワークです
変革を進めるための新たなネットワークに
―アルムナイネットワークを立ち上げた背景について教えてください
近年、高度なシステムやAIの活用などDX化への動きが進展していますが、どれだけ広がっても、その仕組みを開発したり相手の気持ちを汲み取ったりすることは人が行います。 銀行はサービス業であり、本質的には人が提供するサービスの質が全てだと考えていますので、そこを高めていくために色々行動しなければならないと思っており、その一つがアルムナイへの取組みです。
雇用の流動化が進みつつある中で、確かに人財の確保といった点も必要な要素となりますが、そこだけに主眼を置くのではなく、こうしたネットワークを通じ、外部で活躍している方の目から見た当行の姿をあらためて見つめ直したり、ビジネス連携の輪を広げWin-Winの関係を築いていくなど、よりよい方向へ発展させていきたいという思いもあります。
―ご自身は退職やアルムナイについてどのように捉えていらっしゃるのでしょうか
退職には様々な理由があり、時代の変化による働き方・価値観の多様性も進んでいることから、一概に良し悪しを決められませんが、表面的な退職理由ではなく、真の理由が当行側の環境に起因したものであれば、それは変えていかなければなりません。
人財を確保していくためには、退職率は当然低い方がよく、そのためにはもっと頑張りたいと思えたり、希望することに挑戦し失敗しても再チャレンジできる環境を整える必要があり、今まさにそうした人事制度に向けて変革を進めています。
アルムナイはこうした気づきを与えてくれる側面もあり、これまでの当行を知っていた社外人財とつながりを持っていくことは非常に重要だと考えています。
外部環境の変化に適応できる組織づくり
―アルムナイを含めた多様な人材へのアプローチについてどのようにお考えでしょうか
当行では、2022年4月に「TSUBASAダイバーシティ&インクルージョン宣言※」を共同で制定し、多様な人材がその多様な個性を活かしつつ、能力を最大限に発揮し、自社や地域とともに成長してくことを目指す方針を示しており、それはアルムナイを含め社外人財の活用も当然に含まれます。
※地域広域連携の枠組みである「TSUBASAアライアンス」の参加行が共同で制定した、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包括性)を競争力の源泉と位置付け、地域の持続的な成長を実現するための宣言
労働環境をはじめ私たちを取り巻く外部環境が大きく変化している中で、多様な人財へのアプローチや協業を通じて、相互に認めつつ互いを昇華させていくことは重要であり、多様な業種や幅広い世代の方へサービスを提供する銀行業ではなおさらだと思っています。
―そのほかに人財戦略として取り組まれていることを教えてください
冒頭でも触れましたが、銀行はサービス業であり、突き詰めていくと人財の質こそが最大の差別化要素だと考えています。そこを高めていくために、現在人事制度の改革に着手しており、新しいチャレンジが生まれる土壌を作っていこうとしています。
その一例を挙げると、この制度改革自体もプロジェクトチームの参加を募っており、55名が自ら手を挙げ挑戦してくれました。こうした参加型のプロジェクトは、今ではビジネスコンテストや北洋銀行アプリの将来像を考える取組みへと広がっています。
また、自分らしく働ける職場環境として、TPOに応じた服装を自ら考え選択してもらうことを目的にビジネスカジュアルを開始するなど、自律的に考え挑戦できる風土やそれに報いる制度作りに向け取り組んでいるところです。
アルムナイとWin-Winな関係でありたい
―今後会社としてアルムナイとどのような関係性を構築していきたいですか
まずはお互い本音で話し合えるフラットな関係でありたいですね。先ほども話しましたが、このネットワークを通じて、当行の良い点や改善した方よい点などを気づかせてもらったり、独立や起業している方であれば、新しいビジネスを共創していくなど、共に新たな価値を創造していける場としてWin-Winを目指せるビジネスパートナーのような関係性まで持っていければ最高です。
その中で、当行へのカムバックの機会創出にもつなげられればさらに嬉しいですね。
また、今回の取り組みは北海道への地域貢献にも寄与できると思います。例えば、グループ企業の株式会社北海道共創パートナーズ(HKP)と連携し道内企業への人材紹介の機会を希望するアルムナイの方に提供することを考えています。こういった活動が北海道を多面的に盛り上げていくことにもつながればと思っています。
―最後にアルムナイへのメッセージをお願いします
北海道は今、次世代半導体製造拠点としてのラピダス進出やGX投資の加速など、大きな転換期を迎えています。北洋銀行もこうした変化への挑戦はもちろんのこと、多様で自律的な人財の活躍に向けた制度や施策面での変革を進めているところで、アルムナイの皆さんにもぜひ知ってもらいたいです。
北洋銀行も変わってきた、ということを実感してもらいながら、ビジネス連携を進めたり、時には再就職のご紹介をとも思っていますので、その中で、もしまた当行で働きたいと思ってもらえれば、いつでも声をかけてほしいです。
当行とアルムナイの皆さん、お互いがこの場を活用しながら一緒に新たな価値を創っていきましょう!
※こちらは過去に北洋銀行に在籍していた方専用のネットワークです