2025年1月にアルムナイネットワークを立ち上げた東光電気工事株式会社(以下、東光電気工事)。設立後すぐにネットワークに登録したアルムナイの飯田健一さんは、登録から3カ月後に再入社に至りました。約3年間ゼネコンでの経験を積み、再び東光電気工事で働く飯田さんに、これまでのキャリアの歩みと再入社を決めた背景、そして今の思いを伺いました。

こちらは過去、東光電気工事に在籍していた方専用のネットワークです
18年間、電気設備の施工管理職として活躍
ーーまずは東光電気工事に入社した理由を教えてください。
東光電気工事に入社する前は、電気設備のサブコンに勤務していました。ただ、労働環境が厳しく、「この働き方を今後何十年も続けていくのは難しい」と思っていました。入社3年目の頃、担当していた案件が終わったタイミングで退職しようと考えました。
ちょうどその時期に各サブコンが集結した大型現場があり、そこで現場が一緒だった当時の東光電気工事の現場代理人に退職することを話しました。すると「良かったら、うちに来たらどうや」と声をかけてくれたんです。その後、部長とお話しする機会もいただき、同じサブコンでも待遇面が全く違うことを知りました。「ここでダメなら全く違う仕事をしよう」と決意し、東光電気工事に入社しました。
ーー東光電気工事ではどんなお仕事に携わりましたか。
18年間、電気設備の施工管理に携わりました。さまざまな案件を担当しましたが、建物を引き渡して、お客様が使い始める様子を見ると、ほっとします。その一瞬のために仕事をしているといっても過言ではありませんね(笑)。
現場が終わるまでは苦労や悩みの連続で、たくさんの問題も起こります。10年以上前の現場でも、苦労したことと、どう解決したかは鮮明に覚えていますよ。そうした積み重ねが次の現場でも活きてきます。パソコン上では分からないことがたくさんありますから、やはり経験が重要です。
ゼネコンで東光電気工事の経験を活かす
ーー東光電気工事を退職した理由を教えてください。
きっかけは、改修の現場から新築の現場に異動が出たことです。20年近く経験を積んできましたから、なかなか新たな一歩を踏み出す勇気がありませんでした。上司にも相談したかったのですが、大きな現場を担当していた関係で地方にいて、なかなか話すこともできなくて……。その時にちょうど、あるゼネコンから声をかけてもらったことがきっかけで転職を決意しました。
ーーゼネコンではどんなお仕事をされていましたか。
電気設備の品質監査に携わりました。現場に立って業者と直接やりとりするのではなく、ゼネコンの設備担当者を指導する立場です。単に業務を行うだけでなく、より品質を高めるための提言も行いました。東光電気工事で現場の第一線でやってきた経験は非常に役立ちましたね。
建築では、設備系は付帯工事であり、どうしても建築の後について回る業務になります。そのため、私がいたゼネコンではあまり重要視されていませんでした。しかし、水漏れや漏電が起こると、建物やお客様に甚大な被害をもたらします。その認識を少しずつ変えることに貢献できたのではないかと思います。
再入社へつながったアルムナイネットワーク
ーー約3年間、ゼネコンでの経験を積んだ後、再び東光電気工事へ入社されました。再入社のきっかけは何だったのでしょう。
きっかけの一つは、サブコンとゼネコンの立場の違いです。ゼネコンは設備を管理する側で、サブコンは管理される側です。私はサブコンからゼネコンへの転職だったので、立場が逆転するとやっぱり感覚が違うなと思いました。最初は品質監査に携わっていましたが、その後施工管理職に移ることになり、そのギャップはより大きくなっていきました。
また、もう一つのきっかけとなったのが、求められる知識の幅広さでした。ゼネコンの設備担当者は電気だけでなく、空調設備や衛生設備なども管理する必要があります。私はずっと電気畑中心に経験を積んできたので、電気以外の領域は学ぶ機会が限られていました。
歳を重ねる中で、一から幅広く習得していくよりも、これまで培ってきた電気分野での専門性をより深めて活かす道を選びたいと考えるようになったのです。
そうして悩んでいた時に、退職後もつながりのあった東光電気工事の元同僚に相談してみたんです。そしてアルムナイネットワークがあることを教えてもらいました。どんなネットワークなのか確認をすると、「再入社が可能」と知り、早速登録してみました。そしてネットワークの中で本社の方とつながることができ、再入社に至りました。
ーー再入社にあたって不安はありませんでしたか。
もちろん不安はありましたが、何度か面談の機会をいただいて、しっかりと納得して入社を決められました。もといた会社ですから雰囲気もよく分かっていますし、退職後も現役社員と個人的なつながりがあったので内情は理解していました。仕事に関しては全く問題なくできると思っていましたね。
入社後も、まるで旅行から帰ってきたような感覚で、「お帰りなさい」と声をかけてくれました。業務では、システムが大きく変わったので戸惑うことはあります。ただ、退職した頃よりも労働環境は間違いなく良くなっていると感じます。10年後、私は定年を迎えますが、そこまで頑張って働き続けたいですね。
アルムナイネットワークがなければ、再入社につながることはなかったと思います。会社の今と、アルムナイの今を知る場としてネットワークを活用していけば、今後新たなつながりが生まれるのではないかと期待しています。
こちらは過去、東光電気工事に在籍していた方専用のネットワークです