紀陽銀行第二回目となるアルムナイイベントをKey Siteで開催。Key Siteのコンセプトである“Region Bridge”(スタートアップと地域をつなぐ懸け橋)を体現するビジネス連携の兆しを感じるイベントとなりました。
2025年5月30日、和歌山県発のスタートアップ支援拠点「Key Site」にて、紀陽銀行アルムナイネットワークの第二回アルムナイイベントが開催されました。
イベントにはアルムナイ7名と現役行員10名が参加。人事部、経営企画部、DX戦略部、ソリューション戦略部、紀陽キャピタルマネジメント株式会社といった幅広い部署、グループ会社の行員、社員が集い、アルムナイとの共創の可能性を模索するイベントとなりました。
紀陽銀行のアルムナイネットワークは、再雇用や協業等による価値共創と人的資本の最大化を目的に2024年3月に立ち上がり、イベントが開催された5月30日時点でアルムナイ119名と現役行員18名が登録。アルムナイ研究所による「ジャパン・アルムナイ・アワード2024」において優秀賞を受賞しています。

※こちらは過去、紀陽銀行に在籍していた方専用のネットワークです。
和歌山だけではなく、大阪、神奈川など遠方から参加するアルムナイも
前回のイベントに引き続き、受付ではキヨー坊やと参加者の入行年に発行された懐かしい社内報が皆さんをお出迎え。Key Siteの施設ツアーも実施し、施設のコンセプトである「Region Bridge(地域とスタートアップの懸け橋)」を伝えたうえで、イベントがスタートしました。
紀陽銀行がなぜ今成長しているのか?外部とのネットワークの重要性を語りアルムナイとの関係の重要性を強調
イベントの冒頭は、丸岡専務よりアルムナイネットワークにかける想いや、Key Site立上げの背景についてお話いただきました。
”アルムナイの皆さんは、当然当行の業務や組織をよくご理解いただいていると思います。また当行の営業エリアに関しても元々お住まいが近いなど親しみを持っていただいている方が多いとも思っており、当行にとっての重要な外部人的資本であると考えています。皆さんとの関係を構築することで、協業などによる価値共創につながる可能性を感じてこのネットワークを立ち上げました。”
”可能であれば紀陽銀行に戻ってきていただき頑張っていただきたいと考えていますが、それだけが目的ではありません。私自身、外部のネットワークを大切にしており日々色々な方と交流し、事業を共創しています。銀行内から新しいことを行うことには限界がある中で、ご協力いただけるとありがたいと思っています。”
和歌山県は、事業者の減少という地域課題を抱えており、開業率も関西地銀の中で最も低い状況です。これらの社会課題を解決するためスタートアップと地域をつなぐ架け橋となることを目的に設立した「Key Site」を、ぜひアルムナイの皆さんにも見ていただきたかった、という想いも語られました。
”お金をかければ施設そのものは簡単に作れますが、そこに“魂”をどう吹き込むかが本当に難しいと感じています。その点で、アルムナイの皆さんの力は非常に大きいと考えています。
今回、マネーフォワードと共に立ち上げを進め、一緒に施設づくりを行うのは初めてであり、Key Siteがその第一号となります。
このような外部ネットワークとのつながりに加え、アルムナイの皆さんの知見が加わることで、より良い施設になると確信しています。
銀行内で開催したビジネスコンテストには30名ほどの応募があり、現在は2次審査に入っています。
この施設をインキュベーションの拠点として、さまざまなイベントや企画を展開し、起業家やスタートアップ企業の成長を支援し、地域の発展に貢献していきたいと考えています。”
3名のアルムナイが登壇し、現在の仕事や活動をスピーチ
紀陽銀行で培った経験が現職でどのように活かされているのか、さらに大阪万博への出展予定という嬉しい報告もあり、行員からは「ぜひ応援に駆けつけたい」という声も上がりました。
また、別のアルムナイからは、過去にKIYO Learning(行員向け教育システム)の立役者であったことや、すでに紀陽銀行から現職への訪問が行われていることも紹介され、懐かしさに加えて新たなビジネスの兆しを感じさせるスピーチとなりました。
別のアルムナイは、現職で培った経験や強みである生成AIの活用に関する知見を、アルムナイや紀陽銀行の行員に向けて還元しました。自己紹介資料もAIを活用して作成し、各種AIツールの違いや用途をクイズ形式で紹介するなど、大いに盛り上がりを見せました。
登壇の中では、退職して気づいた紀陽銀行の良さとして「人材育成の手厚さ、じっくりと育てる文化」「企業との繋がりの広さや関係性」「ジョブローテーションによる幅広い業務経験」などが挙げられました。
行内起業プロジェクトの事業案にアルムナイがアドバイス
グループの中長期的な収益ドライバーの創出と、挑戦する組織風土の醸成を目的として、全行員を対象に新規事業アイデアを募集、事業化に向けた検討を行う「行内起業プロジェクト」が紹介されました。
その後、現在コンテストで進行中のアイデアに対して、内部と外部の知見を持つアルムナイから、ユーザー目線でのメリットの出し方やリスクとなり得る点を踏まえた代替案・仕組みに関する意見が寄せられ、プロジェクトの前進を感じられる時間となりました。
交流の様子
在籍時の知り合いが1〜2名程度という方が多い中、参加者同士は積極的に名刺交換を行い、会場は大いに盛り上がりを見せていました。
締めの言葉は、山本部長より述べられました。
”今日は、遠方からご参加いただいた方も多く、本当にありがたく思っています。
アルムナイネットワークも100名を超え、卒業生の皆さんとの可能性がますます広がっていることに、非常にワクワクしています。
Key Siteの立ち上げの背景や行内起業プロジェクトといった新しい取り組みを通して、『昔とは違う、今の紀陽銀行』を少しでも感じていただけたら嬉しいです。
今年、当行は130周年を迎えます。これからさらに和歌山で新たな価値を創出していくためには、地域への想いに加え、外部の知見やアルムナイの皆さんのお力添えが不可欠です。
かつて培った力を再び紀陽銀行で発揮したいという方がいらっしゃれば、ぜひ気軽にご連絡ください。”
企業としての変化や、ビジネス連携・再入社など、紀陽銀行がアルムナイとつながり、共に価値を創出していく準備が整っていることが、改めて強調されました。
アルムナイの声
イベント後のアンケートでは、紀陽銀行の変化を実感し、ビジネス上のつながりを持ちたいと感じたという声が多く寄せられました。
「退職してから20年が経ちましたが、社会が大きく変化したのと同様に、紀陽銀行も大きな変革を続けていることを実感しました。」
「現役時代にお世話になった方との再会や、最近訪問いただいた方と仕事に関する会話ができたことが嬉しかったです。」
アルムナイと現役行員、それぞれの立場で新たな共創の可能性をイメージできたという点でも、今後に向けた第一歩となるイベントとなりました。
ご当地のみかんジュースに加え、紀陽銀行のキャラクター「キヨー坊や」のタオルのお土産も用意され、最後の見送りまで、紀陽銀行のアルムナイに対する想いが感じられました。
外部と内部の視点を持つことにこだわり続けてきた紀陽銀行は、今回、地域の垣根を越えた人的資本の活用に向けた第一歩を踏み出しました。
これからもアルムナイとの連携を通じて、大きな前進を続けていきます。
※こちらは過去、紀陽銀行に在籍していた方専用のネットワークです。