あらゆるアルムナイとの長期的かつ友好的な関係構築を目指して~日本生命の「ニッセイ・アルムナイネットワーク」

2024年5月に発足した、日本生命保険相互会社(以下、日本生命)の「ニッセイ・アルムナイネットワーク」。現在登録者は600名にものぼり、オフラインイベントの実施*、さらにはビジネス連携の実現*など、活気あふれる交流の場として多くのつながりが生まれています。

立ち上げから1年にも満たない中、なぜここまでの広がりを見せているのか。
今回は、本ネットワークの事務局として運営に取り組む人材開発部の皆さまに、発足のきっかけや立ち上げのプロセス、これまでの取り組みなどについてお話を伺いました。

*日本生命がアルムナイネットワーク発足後、初となる「ビジネス交流会」を開催!“ニッセイ・アルムナイ”のつながりが生む新たな可能性
*人、コミュニケーション、働き方…“日本生命らしさ”でビジネス連携も実現した「ニッセイ・アルムナイネットワーク」

人材開発部 キャリア採用推進課長 増田さん(中央)
人材開発部 課長補佐 宮中さん(左)
人材開発部 課長補佐 秋山さん(右)

※こちらは過去に、日本生命保険相互会社に在籍していた方専用のネットワークです

日本生命とアルムナイ、双方にメリットのある交流組織を目指して

─ まずは、御社がアルムナイへの取り組みを開始した背景や目的をお聞かせください。

当社では2023年からキャリア採用を本格的にはじめたことをきっかけに、リファラル採用やアルムナイ採用といった人材紹介会社を介さない採用手法の検討を進めています。
なかでもアルムナイ採用は、当社のことをよく知っている、かつ他社での経験によってさまざまな知見を持っている人材の採用が望め、多様性の確保や専門性の獲得、さらにはコストメリットに加え、入社後の定着や活躍もより期待できるのではないかと考え、この取り組みをはじめるに至りました。
とはいえ、アルムナイ自身が求めることはさまざまあり、それは決して再入社だけではありません。会社とアルムナイ双方のメリットを大前提とし、再雇用のみならずビジネス連携などにもつながるような、能動的な交流組織をつくることを目的としています。

─ 取り組みを始める以前は、退職者との関係性はどのようなものでしたか?

それまで退職者とは、会社を辞めた時点で関係性は途切れていました。連絡先も把握していなかったですし、会社として「いつか戻って来て」といったメッセージを伝えるようなこともしていませんでした。

おそらく退職者側にも、カムバックするといった発想すらなかったのではないでしょうか。

会社のポジティブな変化をアルムナイにも届けたい

─ アルムナイネットワークの導入を社内提案するまでのプロセス、またそのときの社内の反応をお聞かせください。

まずは、このネットワークを構築する目的やコンセプトをしっかりと整理しました。会社とアルムナイ、双方向のコミュニケーションを大切にすることを軸に、そこで何を実現させていくのか?議論を重ねました。そこで「再雇用」と「ビジネス連携」を目的にとすることを明確にしたうえで社内に提案しました。

提案前には、あまり良い反応は得られないかも…?という不安な思いもあったのですが、蓋を開けてみたらそんなことはなく「良い意味で日本生命らしくない新しい取り組みで良いね。」と、とてもポジティブな反応をもらえました。
構想から約6か月で正式にネットワークが発足できたのも、このポジティブな反応があったからこそだったと思っています。

─ 社内のポジティブな反応が、発足までのスピード感にもつながったのですね。一方でアルムナイの反応はどのようなものでしたか?

アルムナイにも、こうして接点を持つことによる再入社やビジネス連携の可能性に興味を持っていただけました。いわゆる“純血主義”だった会社が変わろうとしている。そんなメッセージが伝わりはじめた、良いタイミングだったのではないでしょうか。

─ その変化は、社内のみなさんも実際に肌で感じていらっしゃるのでしょうか。

はい。この発足までのスピード感がまさにそれを物語っているのではないかと。
もちろん、プロパーを中心とした組織には“団結力の醸成”といった良い面もありますが、それだけでは会社として長く存続できない危機感があるのもたしかです。多様な価値観を取り入れていかなければいけないという感覚が社内にも広まってきているように感じますし、10年前では考えられなかったことだと思います。

日本生命への感謝によって広がるネットワーク

─ 2024年5月に発足以来、これまでどのような取り組みをしてきましたか?

まず退職者が出た際にはこのネットワークへの登録を促すとともに、「辞めてからも同じ仲間だよ」ということを前向きなメッセージとしてお伝えしています。
また日常的なコミュニティ内での発信としては、オフィシャルにリリースしているニュースに加え、たとえば食堂や研修施設が「こんな風に変わりました!」といった社内の変化などもお届けしてきました。辞めた方にとっては日本生命の歴史は辞めた時点で止まっているかもしれませんが、私たちは日々進化していますので、その前向きな変化をぜひ感じていただければという思いです。
さらに、これまで2度のビジネス交流会をオフラインで実施し、総勢30名ほどの参加者の方たちに交流を楽しんでいただきました。

─ 立ち上げから今日まで、事務局として振り返ってみていかがでしょうか。

現在登録者は600名。口コミなどで想定よりも多くの方にご参加いただき、あらためて大きなコミュニティになったな…と感じています。
私たちもアルムナイの方と直接お話しする機会がありますが、みなさん共通して「日本生命で身に着けたスキルや人脈、経験が今とても活きている」と言ってくださるんですよね。

その言葉から、想像以上にアルムナイのみなさんの日本生命への感謝の気持ちは大きく、今もその気持ちを持ち続けてくれているということに気がつきました。現役職員として、とても嬉しく思っています。

─ 在籍時の関係性の良さが顕在化している感じですね。

そうですね。社内でも「何かできることがあれば協力します」といった声をかけていただき、本当にうれしい限りです。今後このコミュニティをさらに盛り上げていくためには、ビジネス部門ともコラボレーションしながら運営していく必要があるので、とてもありがたく感じています。

それぞれのニーズに合わせた、長期的なつながりを

─ 今後、アルムナイのみなさんとはどのような関係性を築いていきたいですか。

キャリア採用の候補者・雇用者という関係性だけではなく、ビジネスパートナーとしても長期的、かつ友好的な関係性を築いていきたいです。そのためにも、再入社やビジネス連携を求めているアルムナイに対して、タイムリーで手触り感のある形で“情報”と“再会の場”を提供していければと思っています。

日本生命はその風土やカルチャーのみならず、ビジネスそのものも変わってきています。だからこそ、その変化を知るためのものとしてこのコミュニティを使ってほしいですね。

─ 今は積極的に参加ができない…そんなアルムナイの方とはいかがでしょうか。

もちろんそういった方々にも気軽に参加いただきたいです。
たとえば家庭環境の問題や子育てなど、アルムナイの方それぞれにさまざまな事情があると思います。決して強制的なものではなく、その人のライフステージの変化やニーズに応じてそれに見合った価値提供をする。そういった意味での“長期的、かつ友好的”な関係性構築なので、分け隔てなくつながっていきたいと思っています。月に一度でも良いので思い出していただき、ニッセイ・アルムナイネットワークを覗いてみていただけると嬉しいです。

─ 最後に、 アルムナイの方へメッセージをお願いします。

このネットワークをさらに盛り上げていきたいと思っていますが、私たち事務局だけではなかなか難しいところもあると思っています。ですので、我々の思いに共感いただける方にはアルムナイサポーターとなっていただき、ざっくばらんに意見交換していけたらうれしいです。ぜひ、積極的なお声がけをお待ちしています!

※こちらは過去に、日本生命保険相互会社に在籍していた方専用のネットワークです