2023年3月にアルムナイネットワークを立ち上げた三菱UFJ信託銀行(以下、MUTB)。現在、ネットワークには約140名のアルムナイが参加しています。2023年7月、MUTB主催では初となるアルムナイ交流イベントが、今年4月に開設された新しい研修所「信の森」で行われました。
イベントには、約40人のアルムナイと、現役社員十数人が参加。アルムナイによるパネルディスカッションから始まり、会場は終始同窓会のような賑やかな雰囲気に包まれました。
本記事では、パネルディスカッション、そして久々の再会や新たな出会いが生まれた交流会の様子をレポートします。
※こちらは過去、三菱UFJ信託銀行に在籍していた方専用のネットワークです
第一部 アルムナイによるパネルディスカッション
イベントは、アルムナイ3人によるパネルディスカッションからスタート。アルムナイの岡田拓郎さんがモデレーターを務め、アルムナイネットワークに期待すること、外から見たMUTBの印象などが語られました。
登壇者プロフィール
TRUSTART株式会社 代表取締役 大江洋二郎さん
2010年に三菱UFJ信託銀行に入社。リテール部門で営業、法人営業部門で法人向け融資等の営業を経て、2018年より本部企画部署室にて、新規事業開発(ローン商品の組成や社内ビジネスアイデアコンテストの企画・運営)に従事。2020年に不動産テック領域の事業開発を行うTRUSTART株式会社を創業し、代表取締役に就任。
Reco株式会社 代表取締役 黒木遼太さん
2010年に三菱UFJ信託銀行に入社。退職後はホテルベンチャーを経て、Reco株式会社を設立。福岡県を拠点に、美容師向けの独立支援型シェアサロン「Reco(リコ)」を展開する。
株式会社4Nature 代表取締役 平間亮太さん
三菱UFJ信託を経て、2018年に株式会社4Natureを創業。生分解性サトウキビストローの販売回収やコミュニティコンポスト事業、ファーマーズマーケットを通して、都市部におけるサーキュラーエコノミーの醸成に尽力。サーキュラーエコノミーによるサステナブルな地域社会を目指す団体530weekに所属。一般社団法人Someino Innovation Farm代表理事。
モデレーター:一般社団法人 金融データ活用推進協会 代表理事 岡田拓郎さん
地方銀行・全国銀行協会・三菱UFJ信託銀行等と異なる立場から、一貫して金融デジタル関連の職務に従事。2020年1月に前進組織である「金融事業×人工知能コミュニティ」を設立。2022年4月に金融データ活用推進協会を立ち上げる。同年よりデジタル庁に民間専門人材として勤務。スタートアップの社外取締役も務める。
ーーまずは、アルムナイネットワークに期待していることを教えてください。
平間:私が期待していることは、協業です。退職後もMUTBの取り組みを拝見していますが、2022年には廃棄食材を活用したクラフトビールの開発をされたと伺いました。私たちも食の分野でさまざまな取り組みを行っているので、その分野で協業できないかと考えています。また、最近は副業が一部解禁になったと聞いているので、興味のある方と一緒にお仕事できるとうれしいです。
黒木:情報交換の場と、ビジネス面で相談できる場となることを期待しています。現在、福岡県と大分県を拠点にしているため、東京に来られるのは3ヶ月に一度ほど。これまでMUTBの元社員と会う機会は少なかったのですが、先日、MUTBの元同期と懇親会をしました。そこで最新の情報をキャッチアップできて、刺激をもらえました。今後はアルムナイネットワークがそうした情報交換の場になってくれるといいなと思います。
また、今運営しているシェアサロンの美容師さんが約120名おり、そこの税務の相談や、新規会場のサポートなどで、銀行の力が非常に必要になってくると思っています。そこで何か協力していただいたり、情報をいただけたりしたらうれしいです。
大江:私は今すでに協業させていただいていますが、まさにこういうイベントで集まった横のメンバー同士で、新しいビジネスができるといいなと思います。ビジネスまでいかなくても、緩いつながりを広げていくことで、転職先や起業した時の仕事につながったり、逆にMUTBの中にいる従業員の方も「外って、こんなことやってるんだ」という気づきが得られると思います。そんな相乗効果がどんどん出てくることを期待しています。銀行の中でやりにくいことを少し外部に出してみるとか、相談していただけるとこちらとしてもうれしいので、うまくお互いを使い合えるといいと思います。
ーー「お互いを使い合える関係」は、すごくいいですね。
次に、今日は現役社員も参加しているので、外から見たMUTBの印象や、外に出て気づいたMUTBの魅力を伺いたいです。
平間:在籍時は、お客様との信頼関係をどう作るかを非常に強く叩き込ました。社内外に関わらず、人との信頼関係を築くことを大切にする人材育成を行っているのが、MUTBの魅力だと感じますね。
黒木:やりたいことに挑戦できるチャンスをもらえるのは、非常に魅力的だと思います。もともと私はリテール部門を担当していましたが、上司に不動産部門に挑戦したいと伝えていたら、希望を通して異動させてくれました。元同期もジョブチャレンジ制度を利用してやりたいことに挑戦していると聞きます。
大江:外から見て、MUTBはすごく優秀な方が多いと感じます。また、長年積み重ねてきた実績がマーケットで生きていると思いますね。仕事柄、大手デベロッパーや不動産仲介の大手から仕事を受注しますが、元MUTBというと「だったら安心ですね」と、非常に評価が高いんです。あとは、外に出た元MUTBの人たちが「MUTBの出身だよね」と言って、新しいつながりをつくってくれることもあります。そういう意味で、最初のキャリアがMUTBで本当によかったなと思います。
パネルディスカッションでは終始MUTBに対してポジティブな発言が見受けられ、今後のアルムナイネットワークの活動に対する大きな期待を感じとることができました。
第二部 懇親会
第二部では、懇親会が行われました。再会を懐かしむ様子や、初めて会うアルムナイ同士が名刺交換しながらコミュニケーションを取る様子が随所で見られ、会場は同窓会のような賑やかな雰囲気に包まれました。
イベント後のアンケートでは、「旧友と話せる機会がありとても良かった」「世代を超えて楽しく会話が弾んだ」「アルムナイとのつながりを実感できた」「様々な業種のプロと交流ができてよかった」といった感想が寄せられました。
そのほか、「また開催されることがあれば参加したい」「アルムナイネットワークが今後、知識や経験をお互いに学び合う関係性を作れるきっかけになればいいなと思う」といった、今後のイベント開催やネットワークへの期待を語るコメントも見られました。
締めのあいさつ
イベントの最後は、幹事を務めたアルムナイの岡田さんによるあいさつで締めくくられました。
岡田:今日、いろんな人とお話しさせていただいて、「この会どうだった?」と聞いたところ、一番多かったものが「MUTBっぽくないよね」という声でした。最初は「会社を辞めたら裏切り者じゃないの?」と思っていたけど、実際はそんなことなくて、結構温かく迎えてもらえるんだという印象をみなさんに持っていただけたようです。
アルムナイとして企業との関係性を保ち続けることは、アルムナイにとってもwin-winだと考えています。例えば、今日のイベントでは、MUTBの人事制度がどんどん変化しオープンになっていく情報をいち早くキャッチできたり、アルムナイ同士で協業のきっかけをつくれたり、またMUTBに戻るという選択肢をつくることもできます。みなさんにはぜひ、このネットワークを使い倒してもらいたいと思います。
次回は、今日の倍の人数で盛り上がれることを期待しています。ありがとうございました。
約40人のアルムナイが参加した、初の交流会イベント。アルムナイにとっても、企業との新しい関係性を築いていく機会になったのではないでしょうか。今後の可能性を大いに感じるイベントでした。
※こちらは過去、三菱UFJ信託銀行に在籍していた方専用のネットワークです