SCSK株式会社(以下SCSK)に2003年に入社し、2016年に退職された岡本裕治さん。岡本さんに退職後のキャリアやSCSK在籍当時を振り返ってなどお話を伺いました。

※こちらは過去SCSK株式会社に在籍していた方専用のネットワークです
多様な経験を積んだSCSK時代
ーー岡本さんは2003年にSCSKに入社されていますが、SCSKではどのようなお仕事を経験されたのでしょうか?
就職活動をしていた当時は特定の業界へのこだわりはなかったのですが、大学の先輩からシステムインテグレーターが文系でも「手に職をつけられて面白い」という話を聞き、IT企業を中心に就職活動をしました。入社後はまず、ERPソリューションのSAPを取り扱う部署に配属され、サーバーやOS、データベースといったインフラ担当として複数のプロジェクトに参加しました。その後は、メールパッケージソリューションの「Zimbra」を国内で拡販するプロジェクトを経て、大きな転機となったのが、当時「Google Apps」(現 Google Workspace)と呼ばれたエンタープライズ向けサービスの新規ビジネス立ち上げチームへの異動です。自ら手を挙げたものの、残念ながらチームは3年で解散となりました。最終的に異動したのが、ネットワークセキュリティ製品をディストリビューターとして拡販するチームで、A10ネットワークスのロードバランサーというソリューションのビジネス立ち上げを担当しました。

ーーSCSKでさまざまなご経験をされたのですね。現在はどのようなお仕事をされていらっしゃるのでしょうか?
現在はF5ネットワークスジャパン合同会社で、パートナー営業をしています。メインのミッションは、弊社のソリューションをパートナー企業の担当者様と一緒にエンドユーザー様へ届けることです。具体的には、共にソリューションを売るための企画立案から、共同での提案活動までを一貫して行っています。長らくSE(システムエンジニア)としてキャリアを積んできた私にとって、営業職への転身は大きな変化でした。SEとしてシステム開発に携わっていた頃は、技術的な要件に対して「できる/できない」や「この方式が正しい/正しくない」といった、比較的明確な答えがある世界でした。しかし、営業職になってからは、受注というゴールに至る明確な「正解」は存在しません。この仕事の面白さであり、同時に奥深さでもあるのが、この答えのない問いにどう向き合うかという点です。様々な要素が絡み合う中で、このタイミングではこれが最適であろうという企画や提案の筋道を、日々考え、見つけ出していくことが求められます。この最適な一手を見つけ出すプロセスが、何よりもこの仕事の醍醐味だと感じています。
もともとWeb Application Firewall (WAF) の領域に携わりたいという強い想いがあり、転職しました。実際にパートナー営業として現場に入ってみると、WAFという製品の特性上、一社一社、お客様ごとにウェブアプリケーションや実現したいセキュリティ要件が全く違います。だからこそ、単に製品を説明して売る、という活動にはなりません。「御社のこの環境に対しては、こういった構成でセキュリティを強化していきませんか?」「まずは一緒に検証してみましょう」とお客様やパートナー様と密にディスカッションしながら、二人三脚でソリューションの形を創り上げていくコミュニケーションができることに、大きなやりがいを感じています。
ーーSCSK時代を振り返って、印象に残っていることや現在も役に立っていることはありますか?
今でも覚えてるのは、入社2年目ぐらいの時にプロジェクトで担当していたお客様先での打ち合わせで、お客様から「これをやって欲しい」と言われた時に、聞いた内容が持ち帰っても絶対無理だろと思う内容だったので、その場で率直にできませんという話をしてしまいました。打ち合わせを終えて帰社した後、プロジェクトリーダーに報告した際、「君の判断は間違っていないかもしれないけど、お客様に対しては、できませんと即答する前に、一度持ち帰るべきだったね。」というアドバイスをもらいました。「持ち帰る」というワンクッションの重要性は、若かった当時の私には理解できていませんでした。この一件以来、私は、どれほど難しいと感じる要望であっても、決してその場で結論を出さず、「一度持ち帰り、チームで最善の解決策を検討する」というプロセスを徹底するようになりました。若手時代にこの教訓を得られたことは、私のキャリアにおいて大きなターニングポイントの一つです。また、新人研修ではビジネスマナーとプログラミングの基礎を習得しました。配属後は、現場で求められる知識やスキルは多岐にわたり、学ぶべきことが尽きない状況でした。実務経験を積み重ねることで、技術的な基盤を構築していくことができたことに大変感謝しています。

肩肘を張らない緩やかなつながりを期待
ーーSCSKのアルムナイネットワークができたことを知ったとき、どう思いましたか?
退職後も同期とはたまに飲みにいくような関係性は続いていました。SCSKのアルムナイネットワークがあると良いなと思っていたので、発足を知ったときは嬉しかったですし、退職者に対してこのような場を設けてくださったSCSKにはとても感謝しています。
このコミュニティには、現在のビジネスに直結する協業機会を探している方や、異なる業界・職種で得た知識を交換したい方など、様々な目的を持ったアルムナイがいらっしゃると認識しています。もちろん、具体的なビジネスチャンスも大切ですが、私はまずは肩肘を張らず、気楽に情報交換などをしながら緩やかにつながることができればと思います。その先に、結果としてビジネス機会やその他の新たな価値創出の機会が生まれると思っていますので、このコミュニティを通じて、多くの方と繋がりコミュニケーションができると嬉しいです。
ーー最後にSCSKのアルムナイの皆さんへメッセージをお願いいたします。
このようなコミュニティを通じてSCSKアルムナイの皆さんとつながれることを大変ありがたく思っています。SCSKアルムナイの皆さんや現役社員の方がコミュニケーションをすることによって、SCSKや日本に貢献できることができると思っています。皆さんと一緒にこのコミュニティを大切にしていければと思いますので、交流会などでお会いできることを楽しみにしています。
※こちらは過去SCSK株式会社に在籍していた方専用のネットワークです









