三菱UFJ銀行とアルムナイ、アルムナイ同士が刺激し合える関係づくりに向けて

株式会社三菱UFJ銀行(以下、三菱UFJ銀行)が、2023年5月に「三菱UFJ銀行アルムナイネットワーク」の運営を開始しました。

三菱UFJ銀行は、大きく変容する環境・社会課題を解決するために、行員一人ひとりが互いの違いを認め、多様な個性を持つ人材が力を発揮することが重要だと考えています。特に、行員の成長と挑戦を最大限に発揮できる職場・環境作りに、積極的に取り組んできました。当行を退職後に他社で新たな経験を積み、専門性を身に付けたアルムナイは、当行の顧客基盤やプラットフォームを活用して新たな価値を創造できる人的資本と捉え、中長期的に良好な関係を築くために、アルムナイネットワークを構築することとなりました。

今回は、株式会社三菱UFJ銀行 常務執行役員 CHRO 丹後健史氏にお話を伺いました。

※こちらは過去、三菱UFJ銀行に在籍していた方専用のネットワークです

外部環境の変化と三菱UFJ銀行の挑戦

-アルムナイネットワークを立ち上げた背景を教えてください。

金融業界を取り巻く外部環境は、過去に例を見ないスピードで変化しており、三菱UFJ銀行も時代やお客さまのニーズに合わせてDX化や新たなビジネス分野での挑戦を行っています。

それらを推進するための基盤として、多様な人材の育成・確保、挑戦・活躍するための制度作り、能力を最大限発揮できる職場づくりなどの人材戦略を進めています。

その中の取り組みの一つとして、アルムナイネットワークの構築があります。退職後も三菱UFJ銀行とアルムナイ、アルムナイ同士が繋がりを持ち続け、お互いの“今”を知ることで、三菱UFJ銀行にとっては人材の確保や事業開発、アルムナイにとってはキャリア形成やビジネス連携の機会など、双方にとって価値がある場を創っていきたいと考えています。

-人材戦略のうちの重要な取り組みの一つ、ということですね。その他に人材戦略として取り組まれていることを教えてください。

人材育成の観点では、行員一人ひとりの「成長と挑戦」「自律的キャリア支援」を後押しする制度として、社内公募制度「Job Challenge」や行員が持つアイデア、プロジェクトを自由に提案し、自らが“プロジェクトリーダー”となる公募制度「Position Maker」、起業・自費留学・資格取得など自己成長に資する活動の挑戦をサポートする休職制度「Challenge Leave」など、様々なキャリアチャレンジ制度があります。

またカルチャー改革の観点では、「成長と挑戦」を行員自身が実践する機会として、行員が新規ビジネスアイデアを提案し、事業立ち上げに取り組む新規事業創出プログラム「Spark X」や社内・社外副業制度等も設けています。

実際にこれらの制度を利用する行員も年々増えている状況です。アルムナイの皆さんの退職後にスタートした制度もあるかと思いますので、これらの制度や取り組みは、ぜひアルムナイネットワークの中でもお伝えしていきたいと考えています。

お互いのベクトルが一致するタイミングでまた一緒に仕事をしたい

-丹後氏は昨年度まで執行役員 デジタルサービス部門副部門長として、事業サイドにいらっしゃったかと伺っています。その視点で、再入社やアルムナイネットワーク構築に対するお考えはいかがでしょうか。

事業サイドでも、先程お伝えした外部環境の変化は肌で感じており、人材確保・人材開発は急務だと考えていました。

実際、私の部下にも以前と比べて様々な理由で三菱UFJ銀行を離れる方が増えていますが、その一方で、当行で働いたことを誇りに思ってくれている方も大勢います。その度に「いつか、お互いのベクトルが一致するタイミングでまた一緒に仕事をしたい」と思うこともありましたが、退職した方とは属人的に繋がりを持ち、その範囲でお互いの近況を共有し合う程度に留まっていました。

また、退職した同期と会った時も、「こんなビジネスが出来るのでは無いか」などと盛り上がることもあり、もっとこのような繋がりやビジネスへの発展を体系的に取り組みたい、と個人的にも思っていました。

今回のアルムナイネットワークの構築により、退職後も繋がりを持ち、お互いの“今”を知るための仕組みを体系的に整えることで、お互いにとってのより多くの価値を生み出して行けると期待しています。

-これまで三菱UFJ銀行とアルムナイはどのような関係だったのでしょうか。

もともと当行は、平成21年から「リエントリー」という再雇用制度を設けていまして、実際に外で経験を積み再入社してご活躍されてる方も多くいらっしゃいます。ただ一方で、一度離れたら戻りにくい、という反応があるのも事実です。これは、当行の事業・働き方・カルチャーの変化について、リエントリーに登録されている方へ正しく届ける手段がなかったことが原因だったと思っています。戻りにくいというイメージを払拭するためにも、アルムナイネットワークを通じて、事業の方向性や人事制度・働き方など、最新の情報を届けていきたいと考えています。

三菱UFJ銀行とアルムナイ、アルムナイ同士が刺激し合える関係

-アルムナイと今後どのような関係性を築きたいと考えていますか。

まずは当行とアルムナイの皆さん、アルムナイの皆さん同士で、広く繋がりを持ちたいと考えています。その中で、弊行の事業や制度のことを確りと伝えていくことで、「三菱UFJ銀行でまた働きたい」と思ってもらえたら嬉しいですし、戻ることに敷居の高さを感じない関係性を築きたいと思っています。また、当行のことを知っているアルムナイだからこそ実現できるビジネス連携や、現役行員へのキャリア開発機会などにも繋げていきたいですね。

-最後にアルムナイの皆さんへ一言メッセージをお願いします。

このコミュニティは当行からの情報発信だけでなく、アルムナイの皆さんから当行に対して、またアルムナイの皆さん同士でも発信し合える場をめざしています。ぜひ、三菱UFJ銀行アルムナイネットワークという場を、皆さんにとっての新たな発見、ビジネスや学びに繋がる機会として活用していただきたいですし、アルムナイの皆さんだからこそ気付ける当行のサービスに対するフィードバックなども、ぜひいただきです。

当行とアルムナイの皆さん、アルムナイの皆さん同士、それぞれで刺激し合い、よりよい社会をつくるきっかけを生み出せるようなコミュニティにしていましょう。ご参加お待ちしています。