株式会社新日本科学が、2022年11月に「新日本科学アルムナイ・ネットワーク」の運営を開始しました。
その目的は「アルムナイ・ネットワークを通じて新たなキャリアの可能性を拡げていく」こと。詳しくお話を聞きました。
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※こちらは過去に新日本科学に在籍していた方専用のネットワークです
常務取締役 永田一郎さん(写真左)
社長室、ホスピタリティ事業部 次長 朝隈 智教さん(写真右)
Contents
中期経営人材戦略に紐づいたアルムナイ・ネットワーク構築への挑戦
——アルムナイ・ネットワークを立ち上げた背景について教えてください。
永田:現在、新日本科学では「2028Vision」という目標を掲げ、中期経営戦略を進めております。
「2028Vision」とは、当社の使命である「創薬と医療技術の向上を支援し、人類を苦痛から解放する」ことを念頭に、多様なステークホルダーに寄り添い、事業活動を通して創出した経済的価値および社会的価値をもって、世の中に幸せの連鎖を創造する会社を目指すことと定義しています。その実現に向けては、「成長投資の強化」、「DX推進」、「人的資本の向上」の3つの取組みを重点的に推進していきます。
永田:重点取り組みのうち「人的資本の向上」つまり人材への投資について、新日本科学では、人材こそが他社との差別化を図り企業価値向上を実現するための源泉と捉えています。従業員の個性を尊重し、社員一人ひとりが会社の一員として連帯感を持ち、それぞれの適性を活かして能力を発揮し、弱みを補完でき感謝し合う組織を構築しています。
本方針のもと、価値創造の源泉となる人材の確保、独自の社内制度による人材育成、社員の働きがいと働きやすさの向上に取組んでいます。当社の理念に共感する人材が集まり、社員一人ひとりが当社で働くことを通して自己実現を達成するとともに、幅広いステークホルダーの皆様への価値提供を実現する、今後も「幸せの連鎖を創造」するこの好循環を推し進めていきます。
——アルムナイ・ネットワーク構築の取り組みは、人材の確保をはじめとした各人材戦略へ繋がっているのですね。
永田:そうですね。実態として一度退職して戻った方が複数名おり、即戦力として活躍頂いております。当社を巣立ち他企業で経験を積み帰ってくるという事に留まらず、これから多様化する働き方への下準備もあると思っています。正社員だけでなく、パートタイマーとして一時的に働く、業務委託で専門性の高い部分だけをお願いする等、まだまだ、色んな形でコラボレーションできる可能性があります。人生100年時代、これからもっと進むダイバーシティに対応するための当社のチャレンジと思っています。
アルムナイ再入社の間口と可能性を拡げたい

総務人事本部 人事部 人財採用課 課長 立石 大志さん(写真右)
社長室、ホスピタリティ事業部 次長 朝隈 智教さん(写真中央)
総務人事本部 人事部 人財採用課 主任 高田 方博さん(写真左)
——ここからは人事担当の皆様へお話を伺います。これまでの再入社の状況について教えてください。
朝隈:元々再入社する社員はいるのですが、戻る仕組みや受け入れ体制がありませんでした。
現在の在籍者で実際に再入社している人は48名います。入口を整えれば、もっと可能性が広がるのではないかと考えました。
——一度退職された方が戻ってくる理由はどのような理由が多いのでしょうか?
立石:人間関係がいいことが一番理由として大きいようです。制度としても、子育て中の方などが働きやすい環境は整っていると思います。外に出てそれに気づいて戻ってきてくれる方も多いです。仕事の進め方もチームで協力しながら進めているので、補完し合えるため、子供の行事の都合などもつけやすいです。その辺りの社風や働きやすさに気づいて戻ってくる人は多いかもしれません。
——これまで退職者との関係性はいかがでしたか?
立石:正直言ってこれといった関係性はなかったと思います。同じ業界に転職していれば学会で会ったりすることはありますが、新日本科学から何かコンタクトをするということはなかったですね。個人的な繋がりがあってもあくまでプライベートのもので、仕事で何か関わるということは基本的にはなかったです。
退職時にはもちろん壮行会をやって、頑張ってこいよと送り出してはいますが、正直残念だな、とかもったいないな、と思うことは多いと思います。再入社となれば受け入れる土壌はあるのですが、再入社とまでならない限りは会社として繋がり続けるということができていないのは現状ですね。当社の研究所は鹿児島にあるのですが、地域の中でも働きやすい会社として選ばれているとは思います。
アルムナイの取り組みは新たなキャリアの選択肢となる
※こちらは過去に新日本科学に在籍していた方専用のネットワークです
——アルムナイ・ネットワーク構築の狙いは再入社の受け入れ以外にもあるのでしょうか。
立石:当然、一度働いた人に戻ってきてもらえれば、今までの経験がそのまま使えますし、会社としても教育の必要がないので即戦力として活躍してもらえるという期待はあります。
ただそれよりも、まずは退職者と縁を切らないことが大事だと思っています。転職先の会社でまた新たな経験をして成長をされているでしょうし、継続した繋がりを保てていれば、転職先の会社とのビジネス協業の可能性や新日本科学で何か新しいことをしたいと考えたときに協力してもらえるかもしれません。
朝隈:実際に、以前新日本科学の研究施設に勤めていた方に講演をお願いしていることもありますし、現在アドバイザーとして顧問をお願いしている事例もあります。その人自身が外を見て成長したことで、現役社員にフィードバックしてくれるという良い関係性が作れている例だと思います。
——アルムナイを始めてみての社内外の反応はいかがでしょうか
立石:アルムナイの方へは、まずは私が繋がっている人からお声かけを始めさせてもらったのですが、みなさん思ったよりレスポンスよく、個人的にはとても嬉しかったです。思ったよりアルムナイの方々が会社にポジティブな印象を抱いていてくれているのかなと感じ、手応えを感じました。
朝隈:元々、経営陣も再入社には好意的ですし、今回、アルムナイを始めるにあたり社内の承認を得るのはスムーズでした。社内の意思決定が早いのは当社の特徴ですが、ほぼ即決でした。
立石:これからどうやってコミュニティとして盛り上げていくか、まだ手探りですが、例えば自社HPの採用ページにアルムナイや、再入社した人のインタビューを載せる形で準備を進めています。世の中的にもアルムナイという言葉の認知度は高まっていると感じますし、人材獲得が難しい時代、いろんなキャリアがあるということを見せていきたいと思っています。
——今後アルムナイ・ネットワークに期待することや想いを聞かせてください
朝隈:新日本科学の業務は主に研究職、技術職であり、現時点では社外の人が業務に関わるのはなかなか難しいです。しかし、アルムナイは当社の研修も受けているし、仕事の中身は知ってらっしゃるので即戦力です。再入社に繋がるのはもちろん大歓迎ですが、アルムナイのネットワークが、今後副業や業務委託等、今までと違う形の働き方に繋がっていけばと思っています。新しい働き方の選択肢となり得る可能性は十分にあると思っています。
立石:将来的にアルムナイコミュニティが大きくなって、県人会じゃないですが、退職した人も現役の人も含めたコミュニティとなり、総会のようなイベントができたらいいなと思っています。
個人的な想いとしては、学会や製薬メーカーの同業他社の方と友達となって飲みにいくことも多いので、退職して縁が切れてしまうのは寂しいなと感じていました。退職して一度縁が切れてしまった方とコミュニケーションがとれると思うだけでもワクワクしますね。
高田:これから益々高まっていく働き方の流動化に対して、アルムナイの取り組みは非常に親和性があると思っています。年齢や過去の役職関係なく人と仕事のマッチングが重要になってくると感じているので、アルムナイの取り組みを通じて、将来的には仕事の新たな選択肢が増えてきたらいいなと感じています。
アルムナイへのメッセージ
永田:当社もこの数年で色々な改革を行っています。数年前から数十年前をご存じの方もいらっしゃると思います。知っている方だからこそ変わった点にお気づきになられる点もありますので、まずはお気軽にご登録頂ければと思います。皆様からも色々とご意見を頂戴できればと思いますので、よろしくお願いいたします。
朝隈:まずはカジュアルな感じで関係性を築いていきたいと思っていますので、ぜひお気軽に登録いただきたいです。アルムナイの皆様の近況をお聞きできることも楽しみにしています。
立石:会社とアルムナイが双方WIN-WINになるような取り組みを探っていきたいと思います。アルムナイの方のご意見をいただきながらPDCAを回していきたいと思っているので、こんなコミュニティにしたい、こういう情報を発信してほしいなどがありましたらご意見いただけたら嬉しいです。
高田:自分自身過去在籍した会社を例に考えるとわざわざホームページまで情報を見にいきはしないけど、メディアに出てきたり、情報が流れてきたらやはり目に入るし、嬉しいんですよね。まずはそう言った情報をアルムナイの皆さんにしっかりお届けできるようにしたいと思います。
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※こちらは過去に新日本科学に在籍していた方専用のネットワークです