転職経験者を対象に「過去在籍した企業との交流と協業の可能性」に関する調査を行いました

アルムナイ研究所の事務局である株式会社ハッカズークは、20〜40代の転職経験者を対象に、「過去在籍した企業との交流と協業の可能性」に関する調査を行いました。

※複数企業に在籍した経験がある場合は、一番長く在籍した企業についてお答えいただいています。

【サマリー】

・過去在籍した企業との交流の有無で、副業や再入社などの意欲に2倍の差

・過去在籍した企業および現従業員と交流がない理由第1位は「きっかけがないから」

・交流がある人の30%が退職時に企業への印象が「良くなった」と回答。一方交流がない人はわずか3%にとどまる

過去在籍した企業との交流の有無で、副業や再入社などの意欲に2倍の差

過去に勤務していた会社および現従業員との交流が「ある」と回答した人は約7割。

再入社、副業、ビジネス連携、オープンイノベーションなど、企業がアルムナイ(退職者)とつながるメリットはさまざまです。そこで、転職経験者に「過去に在籍していた会社とチャンスがあればやりたいこと」を聞きました。

結果を「過去在籍した会社および現従業員と交流がある/ない」に分けて集計すると、「交流がある」人は全ての項目で「交流がない」人のおよそ2倍意欲的であることがわかりました。

最も差が大きかった「ビジネス連携などの協業」に関しては、交流の有無で約6倍もの開きが生じています。

コロナ禍で働き方や業務量が変わったことで、副業(複業)に取り組みやすくなった人は増えています。本調査でも「副業(複業)を検討したいと思うか」を聞いたところ、4割以上が「検討したい/検討している」と回答。

上記調査で過去在籍した企業とやりたいことに「副業(複業)」を選んだ人が約3割いることを考えると、企業がアルムナイに副業(複業)として業務を依頼できる可能性が見えてきます。

過去在籍していた会社および現従業員と交流がない理由は「きっかけがないから」が6割以上

企業とアルムナイがビジネス連携や協業などをするにあたって、交流の有無が大きく影響することがわかりました。では、「交流がない」と答えた人たちはなぜ接点が途切れてしまっているのか。

その理由を聞くと、最も多かったのは「交流のきっかけがないから(64.1%)」。企業がアルムナイとの接点を増やすことができれば、再び交流ができる可能性は高そうです。

「退職時の企業への印象」が、その後の交流の有無に影響

終身雇用の下、一社で一生勤めるのが前提となっていた日本企業では、「退職=裏切り者」と扱われてしまうことも少なくありません。そこで「退職時に会社への印象がどう変わったか」を聞きました。

結果を「過去在籍した会社および現従業員と交流がある/ない」に分けて集計すると、「交流がある」人の約30%が「印象が良くなった」を選んでいるのに対し、「交流がない」人はわずか2.9%と、10倍近くの開きが。

また、交流がある人の「変わらなかった」を選んだ理由を見ると、「元々良い印象のまま変わらなかった」人が多数。

つまり「元々良い印象だったから『変わらない』」層を増やしつつ、「退職の対応が良かったから『印象が良くなった』」と思う層をいかに増やすかが、退職後にアルムナイと交流を持つポイントになりそうです。

なお、「印象が良くなった」「変わらなかった」「印象が悪くなった」を選んだ理由で、多く見られた回答は以下の通り。

<印象が良くなった>

「応援してくれたから」

「次の会社でも頑張ってねと言ってくれたため」

「最後に送別会をしてくれて、快く送り出してくれたから」

「気前よく送り出してくれたから」

「退職にあたり、思いもかけない人たちから温かい言葉を頂いたり、退職後もずっとお付き合いできる、信頼できる友人をたくさん得ていたことに気付いたから」

<変わらなかった>

「退職時の対応が至って事務的だったので、可もなく不可もなくでした」

「特に何かを、してもらったこともされたこともないので」

「淡々と退職日が来て終わった感じだったから」

「退職時はコロナの影響で休業していたため、あいさつなどもできなかったから」

「トラブルがあったわけでもなく、思い入れがあるわけでもないので、特に何とも思わないから」

<印象が悪くなった>

「退職時の対応が冷たく感じたから」

「自己都合での退職を促された」

「経営が悪くなってリストラされたから」

「やめると決まってからの態度がひどくなったから」

「辞めると伝えたら喜ばれている感じがしたから」

「なかなか辞めさせてくれなかった」

「辞めるときにキレられた」

「有給が消化できなかった」

調査概要

テーマ :「過去在籍した企業との交流と協業の可能性」
調査対象:20歳以上50歳未満の転職経験者
調査地域:全国
調査機関:株式会社ジャストシステム
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2020年11月10日〜12日
有効回答数:333人

※本調査を引用いただく際は『アルムナイ研究所「過去在籍した企業との交流と協業の可能性」に関する調査結果より』など、出所の明示をお願いします。Web媒体の場合は本ページのURLもご記載ください。

※より詳細な結果結果をご覧になりたい方は以下よりお問い合わせください。

本件に関するお問い合わせ先

アルムナイ研究所事務局 (株式会社ハッカズーク)
contact@hackazouk.com