〜 初のリアルイベントをみずほ新オフィスで開催!
みずほアルムナイ設立2周年記念イベントをレポート 〜
2019年4月より「5ヵ年経営計画」の中で「次世代金融への転換」を掲げ、大きな変革への取り組みをスタートした〈みずほ〉。「オープン&コネクト」という行動軸をもとに、会社の枠にとらわれず外部とも積極的につながり、協働しながら、新たな創造を目指す動きを加速させています。
2020年7月には「誰もが自由につながることができるオープンでフェアなプラットフォーム」を目指し、「みずほアルムナイネットワーク」が立ち上げられました。
当初は口コミで広げてきたアルムナイネットワークも、この2年間で300名を超えるまでに拡大。
そして2022年9月9日、みずほアルムナイ設立2周年を記念した初の対面型イベントを開催、総勢40名を超えるアルムナイの皆さんが参加されました。
場所は、新オフィスのみずほ丸の内タワーにあるコラボレーションエリア「MIRAIS(ミライズ)」。
本レポートでは、第一部で行われた特別対談、そして久々の再会や新たな出会いが生まれた第二部の交流会の様子をお届けします。
〈第一部〉特別対談「激動する社会で求められる人材」
第一部では、ボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)日本支社長兼北東アジア総責任者であり、みずほアルムナイの佐々木靖さんと、みずほフィナンシャルグループ 人事グループ 副グループ長(グループCPO)の秋田夏実さんがトークセッションを実施。
テーマは「激動する社会で求められる人材」。アルムナイからの事前質問もふまえた対談の一部をご紹介します。
未来が見通せない今必要なのは「洞察力」と「自分ならではの強み」
秋田:私は今年5月に〈みずほ〉に転職してまいりました。直近ではアドビというアメリカのIT企業の日本支社の副社長を務めていましたが、それ以前はずっと金融業界です。
実は、私が今年5月に〈みずほ〉に入る前に、佐々木さんとはご縁がありました。共通の友人からの紹介でお会いし、「頑張ってください」とエールをいただきましたね。
佐々木:私は1993年に日本興業銀行(みずほ銀行の前身行の一つ)に入り、10年ほど社会人としての基礎を叩き込んでいただきました。当時の仲間とは今でもつながりがあります。
2002年にBCGへ転職してからはさまざまな業界に携わりましたが、最終的にやはり自身のホームグラウンドは金融業界だと思い、「何か日本の金融業界に恩返しができないだろうか」という想いから、今のポストに就く直前まではアジアパシフィック全体の金融グループのリーダーを担っていました。
3年ほど前に日本全体の支社長になってからは再び幅広い業界を見るようになりましたが、やはり金融業界が自身のベースにあることは変わりません。
秋田:早速ですが、本日のテーマ「激動する社会で求められる人材とキャリア形成」について、ぜひ佐々木さんのお考えをお聞かせください。
佐々木:日本に限らず、グローバルの経営者の方々と話をしていても、「未来が見通せない」というのは共通のテーマです。
未来予測が難しいこと自体は今に始まった話ではありませんが、近年は特にその難易度が増しています。コロナ禍やウクライナ戦争など、予想外のことが毎年起きている状況ですから、どれだけ優秀な人間であっても、将来はなかなか見通せません。キャリア形成も同様で、正直わからないですよね。
ただし、未来は一定の幅の中にあります。ロジカルに考えればある程度の未来を考えることはできますし、その洞察力を高めることが重要です。
そしてもう一つ大切なのは、自身の特技を持つこと。予測される未来の幅の中で、自分の得意技をどのように発揮するのか。それを意識し、アスピレーション(大志)を高く持って一歩一歩進む必要があります。
秋田:おっしゃる通り、自分ならではの強みを持つのは大切だと思います。これなくして自律的なキャリア形成はできませんから。
私の場合、意識したわけではないものの、振り返るとタグの数を増やしてきたように思います。
新卒でメガバンクに入り、まず「金融」というタグができ、その後留学して「英語」「グローバル」がプラスされ、マーケティング領域に進んだことで「マーケティング」「広報」「デジタル」「マネジメント」と、キャリアを重ねるにつれてタグが増えていった。それによって、自分ならではの強みが確立されていきました。
佐々木:業界や職種を問わず、ビジネスパーソンとして必要な考え方だと思います。不確実とは、言い換えれば新しいことが次々に起きるということ。それこそネットゼロやサステナビリティは、10年前にはなかったテーマですよね。
こういった新しいものに直面したら、都度勉強する。その結果として、振り返ったときに点と点がつながり、自分の強みが見える瞬間が訪れるのだと思います。
そのためには、新しいことから逃げず、常に新しいスキルを自分に蓄積する。そういった姿勢をどれだけ持てるかが肝ではないでしょうか。
渋沢栄一が提唱する「智・情・意」は普遍的なリーダーの素養
秋田:学び直しやリカレント教育が注目されていますが、1回学び直して終わりではなく、ずっと学び続けることが重要ですよね。まさに「生涯学習」です。
ちなみに最近の私の学び直しは、渋沢栄一。週末に『論語と算盤』を読んで勉強しました。
渋沢栄一は「 智(知恵)・情(情愛)・意(意志)」をバランスよく備えることがリーダーには必要だと言っていますが、私なりに解釈すると、まず「智」は好奇心に蓋をせず学び続け、論理的に考え、それを効果的に伝えること。
「情」は、仲間に関心を持ち、傾聴、共感して、お互いに支え合いながら感謝の気持ちを持つこと。
そして「意」はパーパスだと思います。パーパス経営が注目されていますが、個人もまた自分のパーパスを持つことで、コンフォートゾーンを飛び出す勇気を持つことができる。それが「意」が意味することだと思います。
そう考えると、リーダーシップのコンセプトは東洋も西洋も同じです。「智」はロジカルシンキングとコミュニケーション力、「情」はサーバントリーダーシップ(※)、「意」はパーパスと置き換えられるでしょう。
※リーダーはまず相手に奉仕し、その後相手を導くものであるという考えのもとに生まれた支援型リーダーシップ
時代や国を超えて、これらはリーダーシップに欠かせない要素なのだと思いました。
佐々木:先程の話にも通じますが、好奇心は本当に大事ですよね。常に好奇心を持って新しいことを吸収する態度は、キャリア形成において非常に重要です。
もし、今コンサルタントが1年間南の島で休んだら、全く使い物にならなくなる。それぐらい世の中は激動している。その中で付加価値を出すためにも、好奇心を持って一生学び続け、スキルアップすることは不可欠です。
そしてリーダーとしてステップアップするには、「意」が鍵になります。単に「良い生活がしたい」といった志では、長くは持ちません。「世の中に何を残したいか」といった高い志がある人は、強い意志と好奇心を持って前に進めるのだろうと思いますね。
キャリアをダイナミックに考えることが重要
秋田:〈みずほ〉を卒業してから、「みずほアルムナイでよかった」と感じることはありますか?
佐々木:たくさんあります。〈みずほ〉で学んだことは山ほどありますし、得た友人や経験はかけがえのないもの。コンサルティングの仕事を通じて「日本の金融業界に恩返しがしたい」と思えるのは、〈みずほ〉での経験があってこそです。間違いなく、〈みずほ〉にいたことは、自分にとって大きな資産になっていますね。
秋田:私が〈みずほ〉に入ることが決まってから、たくさんの方からメッセージをいただきました。その中にはみずほアルムナイの方からの「〈みずほ〉をよろしくね」といった言葉もあります。
また、前職で送別会を開いていただいたお店では、「自分の会社が大変だった時にみずほに融資してもらったからこそ、今がある。ぜひ頑張ってください」とおっしゃっていただきました。
本当に、いろいろな立場の方から「頑張って」と声をかけていただいたのです。「こんなに応援団がいるんだ」と感じましたし、アルムナイの皆さんから愛されていることも実感し、〈みずほ〉に入るのがとても楽しみになりました。
本日はアルムナイの皆さんにお集まりいただいたので、ぜひアルムナイネットワークの可能性についても伺いたいです。BCGにもアルムナイネットワークがありますが、そこではどのような取り組みをしているのでしょう?
佐々木:BCGにとってアルムナイの存在は、数十年前から変わらず重要な財産です。グローバルでアルムナイデーを設け、各オフィスでアルムナイが集まるパーティーを行ったり、各種レポートを共有したり、最近だとリスキリングのトレーニングを無償提供したりもしています。
こういったアクティビティを取りまとめる事務局にはCAO(チーフアルムナイオフィサー)がいます。随時データベースをアップデートし、アルムナイが増えればアナウンスし、アルムナイが社長に就任したらお祝いをする。
そのベースには、「アルムナイの成功=BCGの成功」という思想があります。BCGを卒業した人が世界で活躍することは、BCGのブランド力を上げることにもつながりますからね。
秋田:私の前職のアドビでは、一度辞めた人が外で成果を上げ、再び戻ってくることも多々ありました。BCGもそういったことはありますか?
佐々木:もちろんです。それぞれのキャリアへの考え方を基に、さまざまな経験を積み、一回りも二回りも大きくなって再びBCGに戻ってくる。それはお互いにとってWin-Winですよね。
秋田:外の世界で得たものを個人が組織にもたらしてくださることは、企業の組織活性化につながるのだと思います。アルムナイの皆さんも、ご縁がありましたら再び〈みずほ〉に戻ってきてくださるとうれしいですね。
佐々木:先ほど得意技の話がありましたが、時代に応じて得意技の需要も変わります。組織が必要とする得意技も都度変わりますから、キャリアをダイナミックに考えることが大事かなと思いますね。
そうやって自分自身を常に磨きながら、自身の得意技が〈みずほ〉にフィットするタイミングが来たとき、お互いにとってWin-Winの関係が生まれるのだと思います。
秋田:最後に、みずほアルムナイネットワークについて何かアドバイスはありますか?
佐々木:まずはこういう活動を始めたことが素晴らしいですよね。まだ設立して2年ですが、これだけのアルムナイの皆さんが会場に足を運んでくださった。
世の中には相当数のみずほアルムナイがいますので、そこがネットワークでつながれば、アルムナイにとって多くのベネフィットがあるはずです。当然、現役社員の方にとっても大きなプラスになるのだろうと思います。
アルムナイの活動をサポートしていて感じるのは、長く続けることの重要性です。まずは双方向のコミュニケーションの仕組みを、お互いがストレスなく長続きできるやり方で確立する。〈みずほ〉が近況を発信し、アルムナイはそれに対してフィードバックを行う。
それは必ず積み上がっていきますから、奇をてらうのではなく、持続性を意識することが一番大切かなと思います。
対談では他に「外から見た〈みずほ〉」についても話が及び、最後の質疑応答ではアルムナイからたくさんの手が上がりました。
〈第二部〉アルムナイ交流会
続く第二部は、交流会。
参加者のアルムナイの皆さんと登壇者のお二人、事務局メンバーが一緒になり、まずは飲み物を片手に乾杯でスタート。
過去のオンラインイベントで顔を合わせたアルムナイ同士が挨拶をしあったり、初めて会うアルムナイ同士が名刺交換しながら情報交換を行っている様子など、随所で話に華が咲く場面が見られました。終了間際には「1時間では足りない!」という声も出るほど、イベントは盛会のうちに終了。
その状況を物語っているかのように、会の終了後も、会場では引き続き交流が行われていました。
イベント後のアンケートによると、アルムナイの満足度は10点満点中約9点と高評価。
アルムナイからはこんな感想が寄せられています。
「今後もみずほ社員、アルムナイ同士の交流の場をセッティングいただけると非常にありがたいです。また、みずほならではのスペシャルな登壇者が登場するセミナーを開催いただけるとうれしいです」
「今回のイベントを通じて、みずほの社員であった時には見えなかった、みずほの良さ、課題がわかってとても良い機会になりました。新卒から8年間みずほで育てていただいたことに対して、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。コンサルタントとして成長し、今後どこかでみずほの開発プロジェクトに貢献できたらうれしいです」
「双方向の円滑なコミュニケーションが発展のために必要だとわかったので、自分からも何かしら発信できるようにしたいと思いました」
「素晴らしい取り組みをありがとうございました。いろいろなところで活躍されている方々とお話ができて刺激を受けました。いいですね、こういう会は。定期的な開催を楽しみにしています!」
「皆さんとお話が盛り上がり、楽しく過ごさせていただきました。いただいたお土産からもみずほらしさを感じています。また参加させていただきます」
今回のイベント開催を終え、主催した事務局メンバーの薄田さんは、次のように語ります。
「『誰もが自由につながるオープンでフェアなプラットフォーム』を掲げ、スタートから2年。さまざまな取り組みを経て、少しずつではありますが、土台作りができてきたと感じています。
そしてコロナ禍でずっと開催できなかった対面でのイベントを開催できたことで、本格的な次のステップへのスタートラインに立ったと認識しています。
これからは、より多くのアルムナイのみなさんに参画していただけるよう、みずほアルムナイの知名度を社内外に高め、また社員とアルムナイのコラボレーション企画、ビジネス部門との連携、アルムナイ同士の連携を図ることで『オープン&コネクト』の推進を強化していきたいと考えています。
そのためにも、当然のことではありますが『持続的・継続的な活動であること』『双方向の関係性であること』をモットーとし、みずほアルムナイネットワークの拡大を図っていきたいですね。
アルムナイのみなさんとの組織の枠を超えた「共創」を促進することで、新たな価値創造が生まれると信じています。」
アルムナイネットワークの設立から2年、みずほオフィスで開催された「2周年イベント」は、〈みずほ〉にとっても、アルムナイにとっても“新たな関係性”の手ごたえを感じる機会となったのではないでしょうか。
アルムナイの皆さんが帰るときの表情、それを見送る社員の皆さんの様子、そしてアルムナイボードに寄せられたメッセージから、「みずほ」という共通項のもと、組織の枠を超えた関係性、そこから生まれる今後の可能性を大いに感じた2周年イベントでした。
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(こちらは、みずほフィナンシャルグループ(※)のアルムナイ専用です)
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