さまざまな企業のアルムナイをその想いとともにご紹介していく企画「アルムナイ・アルバム(ALUbum)」。今回は、ホフマンジャパンアルムナイの小池亮介さんにご登場いただきました。
ホフマンジャパンへの入社の経緯
大学院時代、1社受けた時点で就活が嫌になりました。説明会の場だけでその企業が自分と合っているのかなんて、とてもじゃないですが、私には判断がつきませんでした。それに、よくわからない会社に入るために、志望理由を考えることもできなかったからです。
就活を辞めて家に引きこもりながら、どうしたものかと悩んでいたら、たまたま人手に困っていた前職ホフマンジャパンから「インターンとして働いてみないか?」との誘いを受けました。誘ってくれたのは高校時代の剣道部の先輩。不思議な縁を感じ、「話だけでも」と、カフェで「広報」という仕事についての説明を受けました。正直それまで、広報なんて知りもしない世界でした。
「コミュニケーションの力で世の中を動かす」
そんな広報の世界に興味が湧き、「まずはインターンから」と軽い気持ちで応募したのがきっかけです。
ホフマンジャパン時代(2013年~2017年)に携わった仕事
外資系IT企業のお客様が多く、その先進性やサービスのユニークさ、仕事のスピード感にいつも胸が踊っていました。
一番思い出深いのがドローンのPRです。PRをスタートしたのは2014年。首相官邸にドローンが墜落した、あの世間を騒がすニュースの1年前のことです。
海外のお客様だったので、自由度高く、やらせてもらいました。今思えば、「ドローン」についてメディアさんに説明するときに、「カメラ付きのラジコンヘリ」と言わないと理解してもらえませんでした。そんな中で、あのニュースがありました。
その前日に大阪の某テレビ番組の生放送でドローンを飛ばし、その日は有休を取って休んでいたんですが、突然電話が鳴り止まなくなり、ニュースを知りました。自分が向き合っている業界・製品と世間・世の中とがくっついた瞬間でした。
そこから退職まで、ユーザーイベントや、ドローンの法規制前夜にドローンを飛ばすイベントを開催したり、コンサートホールやゴルフ場での記者発表会を実施したりと、いろいろな経験をさせてもらえました。
ホフマンジャパンを退職した経緯について
ドローンやそのほかの楽しいクライアントに囲まれて、やりきってしまったという思いがあったのと、ストレスなくできる仕事に「自分はこれでいいのか」と思い始めてしまったのがきっかけです。
自分で決めたら頑固に貫いてしまう性格なので、「会社を出よう」と決めてしまった後は、迷いはなかったです。
転職活動も、エージェンシーは使いませんでした。広報の勉強会コミュニティでつながりのあった日比谷(Sansan株式会社コネクタ)に立ち話的に相談をしたところ、いくつか広報を探している会社を教えてもらい、その中にSansanがありました。
前職であるホフマンジャパンに退職を伝えた際には、自分が抜けるということで迷惑をかけてしまうという申し訳なさと、退職の意思を貫き通したい気持ちとで少し葛藤もありました。「自分勝手な決定なのではないか。」という感じです。
後は、初めての転職でもあったので失敗への不安ももちろんありました。
ただ、前職の社長には打ち明けた際に、「今後、広報・PRで何をやっていきたいのか?」について聞かれ、答える中で頭がクリアになっていったのを覚えています。
現在の仕事/取り組みについて
今は、Sansan株式会社で、6名が在籍するPRグループのマネージャーをやっています。
法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」のプロダクトPRや、コーポレートPR、新規ビジネスのPRなどネタには事欠きません。
名刺というビジネスシーンにおいてどこにでもあるものに、ITの力で新しい価値を生み出す。それを起点として、ビジネスの出会いのあり方を変える。そんな挑戦を日々しています。
最近では、ミッションを新しく「出会いからイノベーションを生み出す」に進化させたので、このミッションの元、どう暴れるかはPRの腕の見せ所です。
今目指していることは、会社の課題に貢献するPRと、会社の次の姿を作るPRのあり方の追求です。
プライベートでは、昨年の元日に生まれた息子に、休みのほとんどを捧げています。
ホフマンジャパンとのリレーション/アルムナイ同士のネットワーク
前職の社長には、たまにですが、相談に乗ってもらったり、悩みを聞いていただいていたりしています。いつも私の話を温かく受け止めて、アドバイスをしてくれます。職場は離れても同じ広報・PRに従事するという点では一緒ですし、この業界では永遠に師匠です。
また、当時の先輩社員ともチャットで近況報告をしたり、ランチを食べにいったりと関係値は0にはなりません。これは私にとって財産だと思っています。
ただ、最近新しい方も増えているので、知らない社員が多くなってしまって、月日の流れを実感する時もあります。
ホフマンジャパンへのメッセージ
代理店から事業会社に行き、当時とはまた違う視点で広報・PRが見えてきました。こうやって、異なる場所で広報・PRを楽しみながらできているのも、ホフマンで作り上げた素地があってのものだなと思います。基礎体力はしっかりホフマンでつけることができました。
大学院時代に拾っていただき、本当にありがとうございました。
今後はPRの新しいカタチづくりにチャレンジしていこうと思います。
編集後記
「世の中に必要であったり、絶対あった方が良いと思ったモノ、サービスも意外と世間には知られていないことが多いと思うんです。だからこそ広報という仕事は面白い」
小池さんは広報のお仕事の魅力をそう語ります。
私たちが取り組んでいる「アルムナイ」や「アルムナイ・リレーション」も同様に、「絶対にあった方が良いよね!」という声はたくさんいただいていて、徐々に浸透してきてはいるものの、まだまだ世間の方々には知られていない価値が多いなと感じています。
いま僕が取り組んでいる「アルムナビ」も1つの広報活動であり、だからこそ面白く、同時に大切であると改めて感じた取材でした。(アルムナビ編集部・勝倉 直登)