「もっと良いクルマを作りたい」学び成長し続けた先にめぐり合えた、移籍のチャンス

機電領域のエンジニア派遣・請負事業を展開する株式会社ビーネックステクノロジーズは、従業員の派遣先への移籍を積極的に後押し、移籍後も「お互いを応援し合える関係」を目指しています。人材派遣業界では「採用・育成したエンジニアが減少する」というイメージから、移籍を前向きに推し進める企業は多くありません。

ここでは、株式会社ビーネックステクノロジーズを卒業された人々が、どんな経験を積んできたのか、そして移籍後の新たなフィールドでどのように活躍されているのかを紹介します。

2015年にビーネックステクノロジーズに入社し、大手自動車メーカー直系のエンジニアリング会社で実験・評価エンジニアとして就業した権田さん。

2024年から就業先に移籍し、その後も着実に仕事の幅を広げています。そんな権田さんに移籍までの経緯や、その後のキャリアについて、話を聞きました。

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権田 浩信さん(Hironobu Gonda)

ー これまでのご経歴を教えてください。

もともとモノづくりに興味があり、工業高校に進学しました。当時は音楽にも興味があり、専門学校では音楽を学びましたが、卒業後は自動車整備士として町の自動車整備工場に就職。クルマはずっと好きで、趣味でサーキットを走っていた時期もあります。町工場で10年ほど勤務した後、自動車ディーラーへ転職。その後「もっとキャリアアップしたい」「自分の力を活かしたい」と思い転職を考えていたときに、ビーネックステクノロジーズと出会い、現在の就業先を提案してもらいました。

整備士から「クルマの開発」に携わる実験・評価エンジニアになるので、最初は不安もありました。

でも、やりがいがありそうだと感じましたし、「チャレンジしてみたい」という気持ちが勝り、思い切って挑戦してみることに。仕事の傍ら、ビーネックステクノロジーズの通信教育講座を利用して基礎知識を復習したり、自分に足りない知識やスキルを勉強したりしました。

ー 現在のお仕事について教えてください。

現在は車体の強度や、振動・騒音、運動性能、冷却・熱害などクルマの基本的な機能の実験を担当しています。主に扱っているのは乗用車です。

例えば、機械で車体に力を加えてどれぐらいで亀裂が入るかを調べたり、テストコースを走行して異音がないかを確かめたりします。実験結果は設計の担当者に伝え、修正と実験を繰り返します。基準となる指標に達したら、ようやく自動車の製造がスタートします。最近は3Dスキャナーやモーションキャプチャーを使って解析やシミュレーションをすることもあります。

また今の仕事では、整備士をやっていたときの経験が活かせていると感じる場面も多くあります。例えば、実験で使用する自動車の部品交換を行ったり、走行中に異常があった場合どこに不具合があるのかすぐに見当をつけられたり。自動車は部品点数が多く、整備に使う工具もたくさんありますから、整備士の経験は大きなアドバンテージだと感じます。

それから、若手の育成も担当するようになりました。試験機の使い方はもちろん、仕事でつまずきやすいポイントなども教えてフォローしています。ビーネックステクノロジーズから派遣された人たちだけでなく、就業先の新人も部下になったので、より責任感は増しましたね。

仕事の幅は着実に広がっていると感じます。

ー 移籍することになったきっかけは何だったのでしょうか?

私自身、実験・評価エンジニアの仕事にやりがいを感じていましたし、就業先の方からも「いつこっちに移籍して来るの?」と聞かれていました。私も「移籍したい」という思いが徐々に強くなっていき、「キャリアブラッシュアップ研修」の度に、移籍したいことを伝えていました。

そして2023年の末頃、営業担当を通じて就業先の人事の方から声をかけていただいて、2024年から移籍することになりました。

ー お仕事で大事にしていることは何ですか?

クルマに乗るお客様が喜んでくれることをしたいと思っています。安全性や品質に問題がなくても「お客様は気になるかもしれない」と思うところは、修正を提案します。整備士の頃からお客様と距離の近いところで仕事をしてきて、いろいろな意見も聞いてきました。もちろん、すべての人が満足するように調整するのは難しいです。でも乗る人に少しでも喜んでもらうために、できることはやりたいです。

ー これから挑戦してみたいことはありますか。

新しい技術をどんどん取り入れて、もっとスキルアップしていきたいです。そしてお客様の役に立つ商品を作っていきたいと思っています。今、自動車は既存のクルマの枠にとらわれない、もっと大きな「乗り物」としての存在になりつつあります。そういう時代の変化にも対応していきたいです。

私自身、ビーネックステクノロジーズに入社した当初は、自分がこのようなキャリアを歩むとは想像していませんでした。でもいろいろなことに興味をもって、自分で考えて行動できるようになると仕事もやりやすくなるはずです。

つらいときもあるかもしれませんが、皆さんも楽しみながら仕事に取り組んでもらえたらと思います。

取材日:2024年5月31日